研究課題/領域番号 |
15700124
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
滝沢 寛之 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 講師 (70323996)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | データクラスタリング / データマイニング / 並列処理 / GPGPU / クラスタリング / 並列化 / 科学技術計算 |
研究概要 |
データクラスタリングのためには最近傍のクラスタ探索(最近傍探索)のために高次元ベクトル間の距離計算を多くの回数行う必要があり、大規模な問題に適用する場合にはその計算負荷が大きな課題となる。本研究では平成15年度に、近年のパーソナルコンピュータ(PC)用描画ハードウェア(GPU)の急速な発展に着目し、一般的なGPUを並列プロセッサとして利用すること(GPGPU)で高速な最近傍探索を実現した。さらに、平成16年度はその研究成果を応用して、GPUとCPUとの協調によりデータクラスタリングを高速に行う手法を開発した。この手法は最近傍探索距離の有する2種類の並列性を効果的に利用可能であり、その成果は国際会議において最優秀論文賞を受賞するなど学術的に非常に高く評価された。また、データクラスタリングに適用可能な競合学習をPCクラスタで効果的に並列実行する手法を提案し、その成果が国際学術論文誌に掲載された。 データマイニングの重要な要素である可視化についても引き続き検討し、北海道大学-東北大学間のスーパーSINETによる接続実験により、可視化サーバを対話的に遠隔利用できることを実証実験した。物理的に遠隔地にある演算サーバを利用してクラスタリング処理やその後のボリュームレンダリング等の可視化処理を行い、データマイニングに利用可能であることが実証された。その成果は学術論文誌に掲載予定である。 Chinrunguengらの手法は、部分歪みエントロピを用いてクラスタの最適性を評価することにより平均歪みを最小化する。しかし、適切なクラスタを形成するまでに多数回の繰返し計算が必要であり、時系列データの時間変化に対して迅速に追従できない可能性がある。本研究では、部分歪みエントロピに基づいて適切にクラスタを再配置する手法を新たに提案し、動画像の適応ベクトル量子化に適用することよって追従速度と歪み最小化性能との両立を実現できることを確認した。
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