研究概要 |
本研究では,人と機械とのインタラクティブコミュニケーションをより人にやさしく実現するために,機械が人の表情を認識し,その表情に対して音声で応答する,人の感性を考慮したヒューマン・マシン・インタフェースシステムの構築と評価を目的とした. 今年度は,前年度までに構築したヒューマン・マシン・インタフェースシステムに対する評価を行った.本システムでは,表情認識における誤認識を考慮し,顔表情から分析されたユーザの感情に応じて,コンピュータからユーザに対して音声で働きかける.その際に,出力される音声データが,ユーザの表情に対して適当かを実験により評価した.評価実験では,ユーザの表情に対しての「適切さ」,出力された音声データの「分かりやすさ」,ユーザの「癒され度合い」の3点から,ユーザとコンピュータとの円滑なコミュニケーションにおける本システムの有用性を検討した.さらに,「人にやさしい」インタフェースシステムの構築において,顔表情における感性特性の利用の有効性を検証した.その結果として,本システムが人と機械とのインタラクティブコミュニケーションの実現に貢献できることを示した. なお,得られた研究成果については,国際会議にて発表し,さらには学術論文誌へ掲載した.
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