研究課題/領域番号 |
15700181
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
感性情報学・ソフトコンピューティング
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
延原 肇 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (80359687)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ファジィ関係方程式 / ファジィ関係 / 画像圧縮 / ウェーブレット / マックスプラス代数 / 画像処理 / 画像圧縮・再構成 / 形式概念解析 / データベース / ファジィ代数 / 非一様符号化 / ファジィ・エントロピー / 静・動画像圧縮 / ファジィ理論 / 予測符号化 |
研究概要 |
平成17年度の主な研究成果は、平成15および16年度に開発・改良したファジィ関係方程式に基づいた動画像圧縮プロトタイプシステムの工学面および理論面からの一般化である。 工学面での一般化では、動画像圧縮で利用する色空間としてRGB色空間に加えYUV色空間を採用している。YUV色空間の場合、UV色空間の情報をY空間に比べ大幅に間引くことができるため、RGB色空間に比べ、同程度の画像品質を維持しながら高圧縮率を実現できる。本研究では、YUV色空間に基づいた動画像圧縮のための符号器設計アルゴリズムを提案し、さらに標準動画像データベースを対象にした圧縮実験を通して、提案アルゴリズムの有効性を確認している。 理論面での一般化として、ファジィ関係方程式を取り扱うベースであるファジィ代数を、マックスプラス代数に拡張している。マックスプラス代数は、1)ハードウェアに対する親和性が高く2)量子化誤差が発生しない、3)画像圧縮においてエッジを優先的に保存できる、とう特徴を持つ。本研究では、このマックスプラス代数に基づきウェーブレット変換を定式化し、さらにこれに基づく動画像圧縮・再構成法を提案している。 マックスプラス代数に基づくウェーブレット変換は、エッジを優先的に保存するため、エッジを多く含む動画像圧縮の差分フレームに適用することで、高品質・高圧縮が実現できる。標準動画像データベースを対象にした動画像圧縮実験を通して、マックスプラス代数に基づくウェーブレット変換の有効性を確認している。 以上を要するに、本年度はファジィ関係方程式に基づいた動画像圧縮法の工学面および理論面からの一般化を行い、特にマックスプラス代数を採用することによってハードウェア化への親和性向上・大量動画像運用への展開を行っており、当初の目標を十分に満たしているといえる。
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