研究課題/領域番号 |
15700189
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
感性情報学・ソフトコンピューティング
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
巽 啓司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30304017)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | アフィン変換法 / 大域的最適化 / カオスダイナミクス / 多点探索法 / 射影法 / 局所探索プロセス / 0-1組合せ問題 / 2次割当問題 / 斜影勾配法 / 2次割当て問題 / 組合せ問題 / 緩和問題 |
研究概要 |
本研究では、多数の局所解を有する大域的最適化問題に対する、射影法を用いたメタヒューリステック解法についての研究を行った。従来からあった0-1組合せ問題に対するHopfiledネットワークによる解法に着想を得て、それを0-1組み合わせ問題だけでなく、目的関数値が連続値をとるより一般的な大域最適化問題にも適用可能になるように拡張した。特に、Hopfieldネットワークを、ニューラルネットワークの枠組みから離れた非線形最適化の視点から考察し、シグモイド関数の果たす役割をより一般的な射影法で置き換え、また、解の更新方向を一般的な降下方向に広げることでその探索能力を改善し、適用可能な問題の範囲を広げた。また、射影法としてアフィン変換法を選択し探索にかかる計算時間を短縮した。さらに、アフィン変換法にもとづくダイナミクスが、パラメータを適切に選ぶことにより、カオスを生成することを示し、その性質を利用した効率的な解の探索アルゴリズムを提案した。また、そのカオスダイナミクスを利用するにあたり、従来の方法でよく用いられている、アルゴリズムの初期に大域的な探索を行い最終的に局所最適解へ収束するような反復解法の構成法をやめ、大域的探索を行うプロセスと局所探索を行うプロセスに分離した方法(カオス多点探索法)を提案し、局所探索を開始する条件や、より大域的な探索を行えるカオスダイナミクスの生成法を考察した。また、上記各種の提案法を、実際の2次割当問題や上下限制約をもつ多峰連続関数最小化問題に適所し、数値実験を行うことでその有用性を確認した。また、0-1最適化問題については、提案法では連続緩和した問題を解くため、局所探索プロセスの開始条件や、用いる緩和部分問題の選択が非常に重要になる。それらに関しては考えうる各種の方法を比較検討し、適切な方法を考案した。
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