配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
本研究では,2群の平均値の同等性検定法を開発することを目的としている。ここで2群の母集団分布は,特定の分布形で記述されないような場合,すなわちノンパラメトリックな場合を想定している。本年度は,関連文献の調査を行うとともに,代表的なリサンプリング法であるブートストラップ(bootstrap)法に着目し,主として,各群のデータが縦断的データ(longitudinal data)として与えられる場合の検定法の開発に関する研究を行った。ブートストラップ法を仮説検定の問題に適用する際,我々が観測できる(初期)標本は帰無仮説のもとで得られるものでないために,それに基づいて帰無仮説のもとでの検定統計量の分布を如何に近似するかが極めて重要な問題となる。また,縦断的データを扱う場合には,隣り合うデータ間の相関構造をできるだけ崩さずに如何に扱うかも問題である。本年度の研究成果として,以下の知見が得られた。まず,各群の初期標本に対して適当な変換を行った後にブロック・リサンプリング法を適用し,次に,各群のブロックを合併して得られるブロックの集合から2群に対応するリサンプルを構成し,それに基づいて検定統計量の分布を近似することを考える。このようにすれば,ある程度上述した問題の解決が図られることが分かった。すなわち,いくつかの状況下でのブートストラップp値のモンテカルロ近似値,およびそれから計算される検定のサイズ,検出力に関するシミュレーションを行い,その数値的な挙動についての検討を行った結果,提案した手法によれば,名目上の検定のサイズを維持し,従来の方法と比較して検出力の高い検定法の得られる場合のあることが分かった。
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