研究課題/領域番号 |
15700241
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
統計科学
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研究機関 | 統計数理研究所 |
研究代表者 |
福水 健次 統計数理研究所, モデリング研究系, 助教授 (60311362)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 統計的データ解析 / セミパラメトリック / カーネル法 / ヒルベルト空間 / 次元削減 / 特徴抽出 / 変数選択 |
研究概要 |
本研究は、正規性などの単純な分布の仮定をおかずに高次元データを統計的に解析する手法を確立することを目的としており、そのために変数間の統計的依存性をカーネルヒルベルト空間によって抽出するという、新しいアプローチを探求している。3年間の最終年度にあたる平成17年度は、以下に挙げるように、成果を論文としてまとめるとともに、今後の発展へとつながる新たな方法の基礎的検討を完了した。 1.16年度に提案を行った次元削減・変数選択の手法の改良版アルゴリズムに対して、その理論的な解析を行い、統計的な収束性が保障されることを証明した。この結果は論文として投稿予定である。また、アルゴリズムを実現するソフトウエアを作成し、小修正のうえ公開予定である。 2.16年度に提案を行った、ヒストグラムによって表現されるようなデータ間の類似度を測るためのカーネルに対して、理論的な考察を加え、論文誌に発表した。 3.有限サンプルに基づいた作用素の推定量の収束性に関する理論的成果に基づき、変数間の依存関係を抽出する方法であるカーネル正準相関分析の統計的な収束性を証明した。この成果は国際会議での発表などで評価を得ており、論文誌に投稿予定である。 4.カーネル法による特徴抽出を行うことにより、グラフなどの構造化されたデータを処理するための新しい方法に関して検討を行い、小規模な問題において良好な成果を得た。 5.カーネルヒルベルト空間を用いた無限次元指数分布族の構成法を提案し、従来の構成法では不可能であった、無限次元指数分布族を用いたサンプルによる推定問題に適用可能であることを示した。この成果について、情報幾何に関する国際会議において発表を行った。
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