研究課題/領域番号 |
15700292
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
藤原 智徳 杏林大学, 医学部, 講師 (90255399)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | シンタキシン / 開口放出 / ノックアウトマウス / 条件付け恐怖記憶 / シンタキシシ |
研究概要 |
昨年度までに得た結果は、J.Neurosienceに投稿し現在reviceの途中であり、18年度始めには掲載される予定である。 最終年である本年度は、シンタキシン1A-ノックアウトマウスにおける学習行動の異常について詳細な解析を行った。そのため、水迷路を用いた空間学習、object recognition test、social interaction testを計画した。この解析結果から、海馬依存的な記憶に異常は認められないことがわかった。しかしながら、object recognition test、social interaction testでやや障害が認められた。これらの結果と昨年度までの結果から、シンタキシン1A-ノックアウトマウスが自閉症様の行動異常を示す可能性が推測された。 そこで、自閉症および統合失調症で障害が認められることが知られているlatent inhibition test(LI)、Pre-pulse inhibition test(PPI)を行った。これまでのところ、ノックアウトマウスでLIが抑制されることが明らかになった。また興味深いことに、他のtestでは何も異常が認められなかったヘテロマウスでもLIに異常があることがわかった。またさらに、LIの異常を改善することが知られている数種の薬剤投与を行ったところ、セロトニン輸送担体(SERT)の阻害剤であるSSRIの一種Fluoxetineにより、これらのマウスのLIの障害が改善することが明らかとなった。現在、SSRIにより改善されるメカニズムについて検討している。また、ヘテロマウスで異常が確認されたことにより、シンタキシン1A遺伝子が半接合体欠出されたウイリアムス症候群患者の症状との類似点について考察し、その症状に対する対処法についてこのノックアウトマウスを用いて検討することが重要であると考えられる。
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