研究課題/領域番号 |
15700408
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
スポーツ科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
久保 啓太郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70323459)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 腱 / 超音波 / ヒト / 粘弾性 / トレーニング |
研究概要 |
本年度は、高齢者におけるウオーキングトレーニングが下肢筋群の筋及び腱組織の形態と機能に及ぼす影響を検討した。35名の高齢者が6ヶ月間のウオーキングトレーニングに参加した。被検者は実験期間中、毎日の万歩計による歩数(実験前2週間も測定)、体重、ウオーキング時間などを専用の記録紙に記入した。なお、トレーニングは各自のペースで徐々に運動時間、頻度などを増加させていくように指示した。トレーニングの前後で、体重、血液性状(総コレステロール等)、膝伸展(KE)、膝屈曲(KF)、足背屈(DF)および足底屈(PF)筋群における各々数カ所(近位〜遠位、外側〜内側)の皮脂厚、筋厚、等尺性最大筋力を測定した。さらに、筋力発揮している間のKEおよびPFの腱伸張量から腱ステイッフネスを算出した。1日当たりの歩数は、トレーニング前(平均7025歩)からトレーニング後(平均9165歩)に約44%の増加を示した。体重、中性脂肪、下肢の皮脂厚(下腿前部を除く)は各々有意な減少を示し、本研究のウオーキングトレーニングが先行研究(e.g.Hardmanら1992)と同等な効果をもたらした事が示唆された。筋厚については、KFおよびDFで有意な増加が認められたが、PFでは変化がみられなかった。KEの筋厚については、大腿部中央部は有意な変化がみられなかったが、近位部(大腿直筋)および内側部(内側広筋)で有意な増加がみられた。最大筋力については、KF、DFおよびPFで有意な増加がみられたが、KEでは変化がみられなかった。腱ステイッフネスについては、KEおよびPFともに有意な変化は認められなかった。以上の結果、ウオーキングトレーニングを実践する事により、下肢筋群における大部分の筋力および筋厚が増加するが、腱特性には変化がみられない事が明らかにされた。
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