• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

リズム性運動による中枢セロトニンレベルの変化が心身に及ぼす影響について

研究課題

研究課題/領域番号 15700448
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 応用健康科学
研究機関東邦大学

研究代表者

麓 正樹  東邦大学, 医学部, 助手 (40339180)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードセロトニン / リズム / 運動 / 呼吸 / 脳波 / H反射 / 屈曲反射 / 咀嚼 / 呼吸法 / 覚醒 / α波
研究概要

セロトニン神経は睡眠や覚醒、鬱や不安等にも関係する重要な神経である。本研究ではセロトニン神経がリズム性運動によって活性化するという、ユニークな特徴に注目して実験を行い以下の結果を得た。
1、ヒトを対象として、ゆっくりとしたリズムの呼吸運動(呼吸法)を20分間行わせた。その結果、呼吸法前後に定量した尿及び血液中のセロトニンレベルは呼吸法後に増大した。呼吸法中に記録した脳波を1分毎に周波数解析したところ、high-frequencyα波(HFα波)帯域のパワーが呼吸法開始後約5分の時点から増大した。呼吸法前後に心理テストを実施した結果、呼吸法後には不安が少なく活気のある心理状態になった。
2、#1と同様の呼吸法の最中に、ヒラメ筋にH反射を誘発し、振幅の経時的な変化を調べた。その結果、呼吸法開始後約5分の時点からH反射振幅が増大する結果を得た。また、呼吸法前後に定量した尿中のセロトニンレベルは呼吸法後に増大した。
3、リズム性運動としてガム咀嚼を20分間行わせ、その最、中に侵害受容屈曲反射(nociceptive flexion reflex : NFR)を誘発して、その大きさの経時的変化を調べた。NFRの誘発刺激は痛みを伴うので、VASによって痛みを主観的に評価した。その結果、NFRの大きさにガム咀嚼開始後約5分の時点から減少した。VASはガム咀嚼中に減少し、NFRの大きさと有意な相関があった。ガム咀嚼前後に定量した血液中セロトニンレベルはガム咀嚼後に増大した。
以上の結果から、リズム性運動は脳幹にあるセロトニン神経を活性化させ、その投射先である大脳皮質に対しては脳波のHFα波の増加、脊髄前角に対してはα運動ニューロンへの促通効果、脊髄後角に対しては侵害伝達を介在するニューロンに対しての抑制効果に貢献すると考えられた。また、リズム性運動は被験者の活気や不安に関係する心理状態、主観的な痛みをも改善すると考えられた。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Appearance of high-frequency alpha band with disappearance of low-frequency alpha band in EEG is produced during voluntary abdominal breathing in an eyes-closed condition2004

    • 著者名/発表者名
      Masaki Fumoto, Ikuko Sato-Suzuki, Yoshinari Seki, Yuko Mohri, Hideho Arita
    • 雑誌名

      Neuroscience Research 50

      ページ: 307-317

    • NAID

      10023901403

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

URL: 

公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi