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現代日本のファッションにおけるナショリティと身体表現の記号学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15700463
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生活科学一般
研究機関兵庫県立大学 (2004-2005)
神戸商科大学 (2003)

研究代表者

小野原 教子  兵庫県立大学, 経営学部, 助教授 (30336820)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード衣服 / 身体 / ファッション / ナショナリティ / アイデンティティ / 日本 / 表現 / コスプレ / プロレス / 女子プロレス / ポルノグラフィ / ヴィジュアル・パフォーマンス / スポーツ / アメリカ
研究概要

現代の日本において「服」というとき、それは「洋服」を指すのが自然である。日本人の身体を表現するのにふさわしい、民族衣装ともいえる「和服」は、もはやナショナリティを表現するだけに留まらず、そのナショナリティを「遊ぶ」メディアとなっているのではないか。高度情報社会でもある現代資本主義社会においては、身体は社会のなかで衣服という情報を介して行き交い、コミュニケーションを行っている。つまり、衣服を着るという行為は、創造的表現行為の場であったとしても、それは同時に消費され情報化されるファッションというシステムと身体の戦いの場でもあるのだ。
現代日本における「着物」(和服)は、伝統や過去を示すその位置づけが雑誌などを中心としたファッション業界で死守されることで、ひとつのコスチューム・プレイのようにも着用される衣装スタイルになっている。それはモチーフとしての「日本」であり、外国人の目で眺めた着物の表現ともいえる。新しい「着物」の着用ともいえる、本来のデザインの解体や素材の変革、また洋服とのコンビネーションなども、新しさや珍しさとをもったひとつのスタイルとして、ファッションというシステムにひとつの語彙として回収されていく。
これは、現代日本のファッションにおいてポピュラーな、古典的な英国スタイルを再解釈した「ゴシックロリータスタイル」にも窺うことのできる現象である。そのスタイル「ゴスロリ」(通称)は、18世紀や19世紀のイギリスのファッションを、衣装だけでなく文化や芸術なども学習しながら、その「イギリスらしい」デザインをまったく新しい日本のファッションスタイルへと変形してしまう。(イギリスというナショナリティについては、15年度にすでに論じた)
試合の勝敗に加えて、その衣装で観客を魅了できるかどうかが、レスラーの身体表現にとっては死活問題であり、機能や合理さえファッション化/記号化を免れ得ないことを女子レスラーの衣装分析でも明らかにした(16年度)。身体とは、衣服を通して表現される幾つもののアイデンティティの集合体である。本研究の成果として「ナショナリティ」というアイデンティティが、現代日本のファッション現象を読み解くうえで重要な鍵概念であることが示された。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書

研究成果

(4件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 文献書誌 (1件)

  • [雑誌論文] <あなた>の著物・時の背中2005

    • 著者名/発表者名
      小野原教子
    • 雑誌名

      化粧文化(ポーラ文化研究所) No.45

      ページ: 57-62

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 希いの森-ゴスロリファッションにおける現代日本女性の下着観2005

    • 著者名/発表者名
      小野原教子
    • 雑誌名

      現代のエスプリ(至文堂) 454号

      ページ: 103-116

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] <仮縫い>のようなプロレス-広田さくらのコスチューム論2005

    • 著者名/発表者名
      小野原教子
    • 雑誌名

      プロレスファンという装置(小田亮・亀井好恵編)(青弓社) (刊予定)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 小野原 教子: "ポルノグラフィックな戦闘服-和製女子プロレスへの提案"博士論文「ファッションと衣服の記号学的考察」第八章(発行年は提出年を記入した). 125-148 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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