研究課題/領域番号 |
15710179
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
近藤 信彰 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (90274993)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | イスラーム法 / シーア派 / ファトワー / ホクム / 法学問答集 / 法廷文書 / ウラマー / 法廷台帳 / イスラーム法学 / 法学実用書 / イラン / ワクフ |
研究概要 |
昨年度までに収集した法廷文書、法廷台帳、法学実用書の分析を行った。昨年度来進めている約款売買(約定選択権付売買)に関する研究を完成させ、『西南アジア研究』に和文論文として発表した。利子付金銭貸借を禁止しているイスラーム法において、脱法行為として実質的な高利貸しを意味するこの法慣行について、法廷文書と法学実用書の両面から検討し、さらに官報等の史料を加えて、当時の社会に実際に利子付金銭貸借の大きな需要があり、ウラマーもこれを追認したこと、国家はこれをコントロールしようとつとめたが、経済的な需要のために禁止することはできなかったことを明らかにした。現在は本稿の英語版を準備中であり、2006年8月に行われる国際イラン学学会で発表の予定である。 法廷文書の分析としては、19世紀の商人の遺言状とワクフの関係を論じた論巧を発表した。テヘランの大バーザール地区に現在も残るサライをめぐり、設定者である商人がいかに死後の自分の財産の処分を考えていたかを示した。 法廷台帳のなかでは、20世紀初頭のテヘランに関するテヘラン大学中央図書館写本7486番の分析に着手した。しかし、解読が難しく、すべてを分析するには至らなかった。今年度も継続して、分析作業を続けたい。 夏期にはイランに短期出張し、研究内容のレビューを受けるとともに、現地の最近の研究にふれることができた。
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