研究課題/領域番号 |
15710183
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊賀上 菜穂 大阪大学, 大学院・言語文化研究科, 助手 (10346140)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | シベリア / ブリヤート共和国 / ロシア人 / コサック / ブリヤート / 民族意識 / 異族人政策 / 植民地政策 / ブリヤート人 / タタール人 / 信仰 / ポスト社会主義時代 |
研究概要 |
本年度は昨年度に引き続き、ロシア連邦ブリヤート共和国農村地域における住民調査を行なった。2004年8月21日〜9月14日まで共和国南部農村にてフィールドワークを行い、主にロシア系住民とブリヤートに注目して地縁・血縁関係を調査するとともに、文献資料を用いて当該地域の先住民・植民者関係の歴史的変遷を考察した。その結果、対象地域住民の社会集団編成、特に婚姻関係は、かつての信仰関係から、現在は「民族」関係によって規定される傾向があることが明らかになった。この関係は先住民であるモンゴル系のブリヤートとそれ以外の民族(非ブリヤート)という二項対立として現れる。しかし同時に、ロシア帝国政府が進めた植民地統治政策が現在の住民構成や住民交流に影響を与えており、それが住民間関係に大きな地域差を生んでいることも判明した。以上の結果は学会大会および国際学術会議において口頭発表を行なった。詳細は下記のとおりである。 1.伊賀上菜穂「『洗礼ブリヤート』から『ロシア人』へ-ブリヤート共和国一村落に見る帝政末期正教化政策とその結果-」ロシア史研究会大会(2004年10月24日/於北海道大学)』) 2.伊賀上菜穂「現代シベリア農村地域における『多民族』状況:ロシア人とブリヤート人・タタール人の関係を中心に-セメイスキーの「信仰復活」がもたらすもの-」日本文化人類学会第38回大会(2004年6月5日/東京外国語大学) 3.Игауз Нахо. Соседство со старообрядцами:некоторые аспекты современных вэаимоотношений между 《семейскими》 и другими жителями Республики Бурятии(伊賀上菜穂「旧教徒の隣接関係-現代ブリヤート共和国におけるセメイスキーとその他の住民との相互関係について-」第4回国際会議「シベリアとロシア極東の旧教徒-歴史と現在、地域の伝統、国内および国際関係-」(2004年9月15-16日、ウラジオストク)
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