研究課題/領域番号 |
15720017
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
坂倉 裕治 立教大学, 文学部, 助教授 (60318681)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 18世紀フランス思想 / 感覚論哲学 / 聾唖者 / コンディヤック(E.B.de Condillac,1714-80) / コンディヤック / 啓蒙主義 / コンディヤック(E.B. de Condillac,1714-80) |
研究概要 |
本研究では、18世紀フランスの感覚論哲学を分析することを通じて、理性が担った歴史的役割の一端を明らかにすることをめざしている。そのために、この系譜に原型を与えたコンディヤック(Etienne Bonnot de Mably abbe de Condillac,1714-80)を中心に、関連する思想家たちの諸著作を分析する。その際、思想家たちのテクストを当時の聾唖者に関する議論と重ね読みしながら、分析することによって、思想史的、歴史的文脈のなかに位置づけて検討・解釈することを試みる。 幸い、パリ国立聾学院(INJS de Paris)の全面的な協力によって、本研究に必要な一次資料の大部分を全ページわたってデジタルカメラによって撮影することができた。撮影データはパソコンの画面上で完全に視認できるうえ、OCRソフトを活用して、電子テクストに変換し、語彙検索などの作業に利用することが可能である。しかし、18世紀特有の綴字法や活字によって、文献によっては認識精度に問題が生じることもあり、確認作業に手間がかかるのが現状である。 同学院所蔵の手稿についても、同様に一部分の複写物を作成できたが、大型のものをはじめ、その大部分について、技術的な問題から、また、時間的な制約から、今回は研究対象とすることを断念せざるをえなかった。後日を期して、A3版対応の大型スキャナなどの機材と作業補助者を現地において整えたうえで、資料を整理、デジタル化し、本研究を補いたい。 18世紀のフランスにおいて、感覚論哲学を基盤としつつ、それまで教育不可能と考えられた人々の教育可能性が探求された意味について、論文をまとめ、分担執筆形式の共著の形で公刊した。また、当時の聾唖者をめぐる議論の哲学的意味について、学会発表を行ない、研究論文を投稿中である。
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