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小西家旧蔵光琳関係資料(画稿類)の調査・研究

研究課題

研究課題/領域番号 15720025
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 美学・美術史
研究機関早稲田大学

研究代表者

江村 知子  早稲田大学, 文学学術院, 助手 (20350382)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード美術史 / 日本近世美術史
研究概要

2003年度および2004年度に実施した小西家旧蔵・尾形光琳関係資料(大阪市立美術館・京都国立博物館分蔵)の調査結果をもとに、325件530点の画稿のデータベースを構築した。ソフトは、ファイルメーカー・プロ5.5を使用し、名称・所蔵先・所蔵番号・画題・法量・サムネール画像を中心にデータ入力・整理を行った。その結果、数量ともに多い画稿を効率よく検索・比較検討できるようになった。本資料の性質や、現在の2館に分蔵されている状況を考慮すればデータベース化が最も有効であるといえる。
さて、本資料には蒔絵下絵や染織関連と思われる型紙などが69件164点含まれている。なかでも底面をのぞく5面からなる箱下絵は、復元してみると図柄が隣接する面と完壁に連続し、完成形を緻密に計算し尽くしたゆえの構図・造形といえる。また、置目(おきめ:文様を器物の表面に写し取る蒔絵の工程の一つで、和紙に文様の輪郭線を描き、その裏から絵漆でなぞり、絵漆のついた面を器物にあてて箆でこすり、文様を転写すること)の跡と見られる絵漆による書き起こしがある画稿が存在する。これら画稿に見られる柔軟な線描や、書き入れられた文字の書体を観察すると、光琳自身の筆によるものと判断できる。蒔絵に関する図案や下絵は、おもに印籠・重箱・盃のものが多く、画題は人物・草花・鳥獣など様々である。本研究で得た知見をもとに、光琳自身が蒔絵制作に深く関わっていたことを具体的に示した。またこれら画稿は、他の光琳作品とも相関するものも多く、光琳芸術全体を考える上でもきわめて重要である。また併せて今年度4回の光琳作品調査を関西および東京で実施し、比較参照の一助とした。今後本研究で得られた知見や構築したデータベースを元に、更に光琳作品の総合的な研究に発展させていく次第である。なお、本研究で構築したデータベースは近々所蔵館および関係各所に提供する予定である。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 光琳の蒔絵製作と絵画

    • 著者名/発表者名
      江村知子
    • 雑誌名

      美術史 159号(投稿中)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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