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20世紀ロシア文学における空間と人間(ロシア・外国文化をコンテクストに)

研究課題

研究課題/領域番号 15720049
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 ヨーロッパ語系文学
研究機関千葉大学

研究代表者

鴻野 わか菜  千葉大学, 文学部, 講師 (50359593)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードロシア文学 / ロシア文化 / 象徴主義 / 比較文学 / アンドレイ・ベールイ / 20世紀文学 / ロシア / 詩
研究概要

今年度は,課題研究の成果を,アンドレイ・ベールイの長編小説『モスクワ』論(東京大学大学院人文社会系研究科,博士論文)としてまとめた(論文構成:序論,第1部「『モスクワ』の世界--都市のイメージ」,第2部「『モスクワ』の人間--カロープキンの神秘劇」,結論)。第1部では,19世紀ロシア文学の伝統ならびに同時代のロシア文学との比較を行いつつ,『モスクワ』における世界,トポスの問題,都市のイメージ(滅び行く都市,監視都市,「仮面」都市)を考察した。『モスクワ』において,これらの都市のイメージの多くは,同時に登場人物達の特性でもあり,それは世界と人間のコレスポンダンスを重視するベールイの思想に基づいていることを論じた。また,この作品で描きだされるモスクワという場所は,革命前のロシアであると同時にソ連的な時空間の要素も持ち合わせるといった一種アナクロニズム的な特徴をもっており,モスクワの終末性,監視都市というイメージはベールイのソ連観を表したものでもあることを指摘した。第2部では,主人公の精神的変容と再生を,20世紀ロシア文学全般においても主要な主題である「見ること/見られること」という視点,聖書のコンテクスト,人智学との関連などから多面的に考察した。
研究の成果の一部を,単著論文「科学とオカルト,アンドレイ・ベールイ『モスクワ』の《世界を甦らせる目》」(ロシア語),単著論文「科学の視線/秘儀者の眼□□アンドレイ・ベールイ『モスクワ』」で発表したほか,2005年10月には,モスクワのプーシキン博物館で行われた国際アンドレイ・ベールイ学会で,口頭発表(「ベールイ『モスクワ』における眼」)を行い,討議に参加した。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて 2006 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (6件) 文献書誌 (7件)

  • [雑誌論文] 科学の視線,秘儀者の眼□□アンドレイ・ベールイ『モスクワ』2006

    • 著者名/発表者名
      鴻野わか菜
    • 雑誌名

      狂気のディスクルス

      ページ: 11-48

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 科学とオカルト,アンドレイ・ベールイ『モスクワ』の《世界を甦らせる目》(ロシア語)2005

    • 著者名/発表者名
      鴻野わか菜
    • 雑誌名

      21世紀COEプログラム研究報告シリーズ 現代文芸研究のフロンティア VII

      ページ: 18-40

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Жизнь города и жизнь человека:образ Летнего сада в《Петербурге》A.Белого(都市の生・人の生、アンドレイ・ベールイ『ペテルブルク』における《夏の園》2005

    • 著者名/発表者名
      鴻野わか菜
    • 雑誌名

      Japanese Slavic and East European Studies Vol.25(受理済)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] ペテルブルクの地霊-アンドレイ・ベールイ『ペテルブルク』2005

    • 著者名/発表者名
      鴻野わか菜
    • 雑誌名

      都市と芸術のロシア (受理済)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 絵本とプロパガンダ-1920-30年代ソ連の戦争絵本試論2004

    • 著者名/発表者名
      鴻野わか菜
    • 雑誌名

      世界文学 第100号

      ページ: 20-30

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] А.Чехов и О.Дадзай:Я буду писать шедевр-японский《Вишневый сад》(チェーホフと太宰治 日本の『桜の園』論)2004

    • 著者名/発表者名
      鴻野わか菜
    • 雑誌名

      スラヴ文化研究 3号

      ページ: 58-64

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 鴻野 わか菜(単著): "ロシア「国語教科書」の現在"窓. 125号. 26-29 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 鴻野 わか菜(単著): "象が絵を描く時 コマール&メラミッドの傑作を探して"窓. 126号. 38-41 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 鴻野 わか菜(単著): "孤独な道を行け、ヴェリミール"窓. 128号(2004年3月末発行予定). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 鴻野 わか菜(単著): "アンドレイ・ベールイ『銀の鳩』におけるアンチ聖域とソロヴィヨフのモチーフ(ロシア語)"プーシキンとロシア文学(オレンブルク大学出版局・ロシア語雑誌). 1. 25-29 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 鴻野 わか菜(単著): "アンドレイ・ベールイ『銀の鳩』における教会"芸術作品の時空間(オレンブルク大学出版局・ロシア語雑誌). 3(2004年3月末発行予定). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 鴻野わか菜 (共著): "コマール&メラミッドの傑作を探して"淡交社. 125(100-105) (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 鴻野わか菜 (共著): "幻のロシア絵本1920-30年代"淡交社. 229(141-150) (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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