• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

「沈黙期」ヴァンリーの思索の展開と『若さパルク』の成立及びその思想に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15720056
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 ヨーロッパ語系文学
研究機関京都大学

研究代表者

森本 淳生  京都大学, 人文科学研究所, 助手 (90283671)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードヴァレリー / 若きパルク / カイエ / 連合論心理学 / カント / 無意識 / 詩学 / イマジネール / リボー / ジャネ / ベルクソン / 反射 / 運動理論 / フロイト / 自動運動
研究概要

本研究は、ポール・ヴァレリー(1871-1945)が19世紀末から『若きパルク』の完成に至る1917年までの「沈黙期」に行った思索とその作品への反映のありようを、当時の思想的文脈をおさえつつ『カイエ』や草稿の読解を行うことで具体的に明らかにすることを目的としていた。1898年に書き始められた散文詩「アガート」が当時の連合論心理学と密接に関わっていたこと、また1904年の「注意論」がカント的な枠組みで書かれていたこと-この2点が研究の開始にあたって明らかになっていたが、平成15-16年度はここから、心的な変動(「アガート」)と認識(「注意論」)のあいだいに広がる「イマジネール」(想像界)の問題を扱い、それがカントの図式論と関わっているとともに、リボーやビネなどが論じた当時の反射-運動理論的な心理学と密接に関連する領域であることを明らかできた。このイマジネールはまた、フロイトとは別の意味での「無意識」の問題であり、この点を、とりわけヴァレリーの「感情」に関する議論とピエール・ジャネの精神医学的言説とを比較しつつ考察した。平16-17年度は、こうしたイマジネールの問題系が『若きパルク』の背景に存在することを具体的に示し、詩篇の読解に新しい解釈を付け加えるとともに、反射-運動理論とヴァレリーの「詩学」の内的連関性を明らかにすることができた。この結果、初期から『若きパルク』にいたるヴァレリーの思索の展開とその作品への反映のありようが跡づけられ、ともすれば思想と作品が別々に論じられてきたヴァレリー研究の動向のなかにあって、この両者をある程度統一的に理解することが可能になったと考えている。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件) 文献書誌 (1件)

  • [雑誌論文] L'implexe chez Valery - Une notion de potentialite et la theorie motrice de la psychologie a l'epoque de Valery2006

    • 著者名/発表者名
      Atsuo Morimoto
    • 雑誌名

      Intelligence de la complexite : Epistemologie et pragmatique. Actes du colloque international de Cerisy-La-Salle (23-30 juin 2005) (近刊)(印刷中)

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] L'image, le reflexe et le mouvement - Une lecture de la pensee valeryenne a travers l'histoire de la psychologie -2005

    • 著者名/発表者名
      Atsuo Morimoto
    • 雑誌名

      Forschungen zu Paul Valery 10(発表予定)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] 未完のヴァレリー--草稿と解説2004

    • 著者名/発表者名
      森本淳生, 田上竜也(共編訳著)
    • 総ページ数
      350
    • 出版者
      平凡社
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] Atsuo MORIMOTO: "La Jeune Parque at l'espace imaginaire"Actes du Colloque international de Seoul. (印刷中). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

URL: 

公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi