研究課題/領域番号 |
15720105
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 大阪女子大学 |
研究代表者 |
山東 功 大阪女子大学, 人文社会学部, 講師 (10326241)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 官制国語審議会 / 日本語学史 / 鉄道省 / 陸軍省 / 標準漢字表 / 漢字字体整理案 / 新字音仮名遣 / 日本国語会 / 保科孝一 / 国語政策 |
研究概要 |
本年度は官制国語審議会の日本語学史的検討として、前年度に収集、整理された一次資料をもとに、当時の国語施策と官制国語審議会との関係や、日本語研究における国語審議会の果たした役割について、言語思想史的知見を加えながら、学説史的に検討を試みた。具体的には、戦前の国語施策において漢字制限論の果たした役割、ローマ字表記の言語思想史的背景、国語審議会と陸海軍との政治的関係などを検討した。官制国語審議会で検討された項目は極めて多伎に及ぶものの「標準漢字表」や「漢字字体整理案」といった答申は戦時下であったことも影響して、国語施策としての実効性を欠くところが大きかった。しかしながら戦後の国語施策において極めて重要な位置を占める「当用漢字表」や「当用漢字字体表」も、この官制国語審議会における議案をもとに逐次検討されていったものであり、その意味において、特に漢字の取り扱いを中心として国語施策における戦前と戦後との連続性が見られることからも、官制国語審議会は戦後の国語施策を準備する重要な位置を占めていたことが本研究から一層明らかとなった。かかる検討内容については『「日本型社会論」への射程』(文理閣)所収論文「国語施策の展開と「日本型」社会」で発表した。
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