研究課題/領域番号 |
15720153
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本史
|
研究機関 | 中央大学 (2005) 国文学研究資料館 (2003-2004) |
研究代表者 |
山崎 圭 中央大学, 文学部, 講師 (60311164)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 日本近世史 / 幕領研究 / 地域社会論 / 勘定所・代官 / 官僚制 / 国益主法掛 / 信濃国幕領 / 九州日田幕領 / 幕府勘定所 / 長坂氏記録 |
研究概要 |
本年度の研究実績は以下の3点にまとめることができる。 1.中心課題としてきた『長坂氏記録』全36冊の分析については、昨年度までに全ての撮影を終えて、今年度から本格的な分析に入ったところである。幕府勘定所の役人である長坂氏が関与した諸業務の具体的分析を通じて幕領支配と官僚制の問題を検討しようとしているが、残された史料の量が多いこともあって今年度中に明確な成果を上げるには到らなかった。 2.具体的な幕領の調査という点では、従来からフィールドにしてきた信濃国中野代官支配地の研究を進めた。当地域の主要なヘゲモニーの一つである大規模地主山田庄左衛門家をめぐる近世後期の地主・小作相論に際して、山田家、同家の小作地をかかえる村、郷宿・陣屋元村名主、代官現地役所(元締、手代など)、在府代官、それぞれのレベルでどのような動きを示したかを確認し、特に後二者の対応が大きく相違するという論点をつかむことができた。さらなる調査、史料収集を必要とするが、この点を詰めながら近世の幕府「官僚制」の問題について考えていきたい。 また、石見銀山をかかえる大森代官支配地について、現地を実見し、残された史料をも見ることで、中野代官所との共通点・相違点について考えることができた。 3.「文久期幕府経済政策と国益主法掛」のテーマについてさらに検討し論文を発表した。およそ40年以上そのままにされてきた問題について実証的に再検討し、幕府のほぼ最後の時期の経済改革の実態がどのようなものであったのかを示した。
|