研究課題/領域番号 |
15720155
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本史
|
研究機関 | (財)大阪市文化財協会 |
研究代表者 |
八木 滋 (財)大阪市文化財協会, 学芸部, 学芸員 (70311446)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 紀州 / 紀州藩 / 江戸 / 問屋 / 仲買 / 市場 / 蜜柑 / 青物 / 大坂 |
研究概要 |
本年度も、昨年度に引き続き、基本資料の収集とその解読を行うとともに、紀州蜜柑の出荷先の一つである名古屋や江戸紀州蜜柑問屋の出身地である結城で文献・史料調査を行った。また、これまでの調査成果をまとめるための作業を行った。 江戸時代の紀州有田蜜柑の出荷組織である蜜柑方については、昨年度に引き続き史料の収集およびそれに基づいて、蜜柑組の構成員である荷子が地域社会の中でどのように存在しているのか、また荷親(組の頭取)との関係はどうなっているのかについて検討した。 江戸での流通については、結城や静岡での調査成果をもとに、江戸の紀州蜜柑問屋の出自や紀州以外の産地の蜜柑について、その流通状況の把握に努めたが、史料の不足もあって、まだ十分解明するにいたっていない。 江戸以外の出荷地については、名古屋の市場を検討した。紀州にのこる帳簿類等と名古屋の下小田井青物市(枇杷島市場)にのこる史料を元に解明を試み、紀州蜜柑に関与している商人や流通量の把握に一定の成果を得た。また、大坂についても、天満青物市場や蜜柑も取り扱い品目の一種だと考えられる近郊農村の青物商人の動向について検討した。 この他、今年度はこれまでに収集した史料の整理やデータ入力などを行った。とくに和歌山県有田川町(旧金屋町)の高垣家文書について、大阪市立大学等が調査した手書き目録の入力をおこなった。高垣家文書については『和歌山県史』をはじめ紀州蜜柑研究の基本資料として用いられてきたにも拘らず、目録も整理されてこなかったので、本調査・研究で整理をおこなった。この高垣家文書の目録(一部)を含め、調査成果を整理し、『調査成果報告書』としてまとめた。研究成果は、刊行準備中のものも含め論文としてまとめ、順次発表していく予定である。
|