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表現の自由を価値軸とした「サイバースペース法」体系構築のための日米欧比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 15730010
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 公法学
研究機関東京大学

研究代表者

山口 いつ子  東京大学, 大学院・情報学環, 助教授 (00262139)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードサイバースペース / 法 / 表現の自由 / インターネット / 情報 / ユビキタス / 理論
研究概要

本年度は、これまでの実践的及び理論的な研究成果を総合的にとりまとめる作業に重点を置いた。すなわち、まず、サイバー法の体系化の軸となる「表現の自由」をめぐる個別具体的なイッシューについては、今年度も引き続き、インターネット上のみならず既存のマス・メディア上の表現活動ないし情報流通に関する日米欧の判例・学説の読み込みを進め、近年の動向を分析するとともに、表現の自由とその対抗利益となる名誉、プライバシー・個人情報保護、著作権などの価値との調整において考慮されるべき基本原理や判断基準・手法を明らかにし、成果発表を行った(詳細は、研究発表欄の各拙稿を参照)。
そして、次に、サイバー法の体系構築においては、とりわけ、インターネットにかかわる法制度環境の変化や「ユビキタス」化といった技術の進化に注目しながら、「サイバー法」という概念-コンセプト-を今後さらに発展させていく必要性を指摘した。すなわち、ユビキタス化の進展に伴い、ネットワーク化されたコンピュータが現実世界に浸透し、初期のサイバー法概念が想定していた、独特の時代精神を纏ったサイバー「空間」というものは失われつつある中でもなお、サイバー法という概念に含意される視点には、基本原理についての考察を活性化させるとともに、既存の法が抱える課題を改めて照射し、問い直していくという意義ないし機能がある。こうしたサイバー法概念の意義ないし機能は、今後も、さまざまな法領域にわたって、法規制や自主規制、技術的手段などの多様な手法の組み合わせによるインターネット対応の試みを、これまでの制度的手段に対する自省も含めながら新たに構想することを促すのみならず、次世代のユビキタス情報社会の基盤設計のあり方をも照らし出す契機をもたらすものと考えられる(詳細は、研究発表欄の拙稿「ユビキタス時代における『サイバー法』概念の展開」を参照)。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2006 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (4件) 文献書誌 (3件)

  • [雑誌論文] 名誉棄損の免責に関する判断を中心に2006

    • 著者名/発表者名
      山口いつ子
    • 雑誌名

      新聞研究 655号

      ページ: 55-60

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 政治家長女離婚報道によるプライバシー侵害と事前差止め2005

    • 著者名/発表者名
      山口いつ子
    • 雑誌名

      判例時報 (判例評論) 1906号 (562号)

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 権利侵害に対する救済手段の判断を中心に2005

    • 著者名/発表者名
      山口いつ子
    • 雑誌名

      新聞研究 645号

      ページ: 44-49

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 裁判の増加、争点多様化進む2004

    • 著者名/発表者名
      山口いつ子
    • 雑誌名

      新聞研究 第633号

      ページ: 67-72

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] ユビキタス時代における「サイバー法」概念の展開-表現の自由の価値意識から-(ダニエル・フット/長谷部恭男編『融ける境 超える法 第4巻 メディアと制度』)2005

    • 著者名/発表者名
      山口いつ子
    • 総ページ数
      27
    • 出版者
      東京大学出版会(所収)
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] 表現の自由と著作権(相澤英孝他編集代表『知的財産法の理論と現代的課題-中山信弘先生還暦記念論文集』)2005

    • 著者名/発表者名
      山口いつ子
    • 出版者
      弘文堂(所収)
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] 『サイバー法』概念の展開と変容一表現の自由の価値意識から(『ボーダレス化時代における法システムの再構築<予定>』)

    • 著者名/発表者名
      山口いつ子
    • 出版者
      東京大学出版会(所収)(近刊予定)(発表予定)
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] 表現の自由と著作権(『中山先生還暦記念論文集<予定>』)

    • 著者名/発表者名
      山口いつ子
    • 出版者
      弘文堂(所収)(近刊予定)(発表予定)
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 山口いつ子: "表現の自由論のメタモルフォーゼ-アメリカ合衆国憲法第1修正における構造変化とその価値原理"東京大学社会情報研究所紀要. 第67号(近刊予定). 23-56 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 山口いつ子: "厳格化する免責要件の判断-名誉毀損、プライバシー・肖像権侵害をめぐって"新聞研究. 第622号. 46-51 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 吉見俊哉, 花田達朗編: "社会情報学ハンドブック(「サイバー法、「情報公開・個人情報保護」の項目執筆)"東京大学出版会. 296(8) (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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