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大正・昭和戦前期における日本陶磁器業の製品技術開発と販売市場戦略の展開

研究課題

研究課題/領域番号 15730173
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 経済史
研究機関帝塚山大学

研究代表者

山田 雄久  帝塚山大学, 経営情報学部, 助教授 (10243148)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード中堅企業 / 香蘭社 / 高圧碍子 / 窯業 / ブランド / 高級消費財 / 百貨店 / 市場開発 / 日本陶磁器業 / 碍子輸出 / 1920年代 / 帳簿組織 / 大連・上海出張所 / アジア向け輸出 / 陶磁器業 / 製品開発 / 企業家 / 大正・昭和期 / 販売市場 / 工場制度 / 工業試験所 / 工業学校
研究概要

戦前期における日本陶磁器業の経営戦略について解明するべく、中堅企業である佐賀県有田町の香蘭社を事例として検討を行った。香蘭社は明治期に最新の窯業技術を駆使し、日用陶磁器にとどまらず産業用陶磁器の開発を進め、低圧碍子の量産化に続いて、高圧碍子の開発と量産体制を整えた。当時の窯業界におけるリーダー的存在であった日本陶器会社や松風陶器会社が特別高圧碍子の生産に基づいて経営を軌道に乗せたのに対して、香蘭社は低圧碍子の生産技術をベースとしつつ大正期以降工場設備を随時拡充し、窯業界における中堅企業として発展することに成功した。最新の生産設備を積極的に導入することで製品の品質向上を目指し、着実に自社ブランドを確立したことが、その後の同社の販売戦略における重要な前提条件となったのである。昭和期の同社は産業用陶磁器部門の好調に支えられて日用陶磁器の量産化とブランド構築を実現し、食器を中心とした美術陶磁器の生産体制を確立した。日用陶磁器の生産技術を改良しながらも、和洋折衷による食器デザインを開発した同社は、日本国内の高級陶磁器市場において不動の地位を築き上げた。高級消費財のデパートとなった都市型百貨店を通じて一般大衆への販売を試みた同社は、経営戦略上大量販売が困難な美術陶磁器の市場を開発し、戦後における都市型百貨店の発展を支える役割を担った。戦前期の中堅企業による製品開発と市場開発のダイナミズムを解明することによって、日本における消費財市場の発展を考察する上での貴重な事例を学会に提示するとともに、中堅企業が有する経営史料群の保管・活用を図るための社会的コンセンサスを築くことに成功したと考える。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2004 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 文献書誌 (2件)

  • [雑誌論文] The Export-oriented Industrialization of Japanese Pottery2006

    • 著者名/発表者名
      TAKEHISA YAMADA
    • 雑誌名

      The Role of Tradition in Japan's Industrialization(Oxford University Press) 第2巻(forthcoming)

      ページ: 217-240

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 明治大正期における日本陶磁器業の輸出振興策2004

    • 著者名/発表者名
      山田 雄久
    • 雑誌名

      帝塚山経済・経営論集 14号

      ページ: 93-112

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 山田 雄久: "明治大正期における日本陶磁器業の輸出工業化"帝塚山大学経営情報学部ディスカッションペーパー. J-004. 1-18 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 山田 雄久: "明治後期における日本陶磁器業の輸出振興策"帝塚山経済・経営論集. 14号(近刊). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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