研究課題/領域番号 |
15730225
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 北九州市立大学 (2005) 早稲田大学 (2003-2004) |
研究代表者 |
梅澤 俊浩 北九州市立大学, 経済学部, 講師 (60350360)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ディスクロージャー / 業績予想 / 業績予想修正 / IPO / 目論見書 / 決算発表 / 決算発表日 / 情報のオーバーロード / 投資家 |
研究概要 |
当初計画では、東京証券取引所第一部および第二部上場企業のみを対象としていたが、近年のベンチャー企業への関心の高まりを受けて、jasdaq登録企業も対象に加えることとした。最終的に、(1)決算発表情報(24年間)、(2)業績予想修正情報(15年間)、(3)新規株式公開目論見書記載情報(5年間)のデータ入力・確認作業が終了した。 2005年度には、以上のデータベースを用いた成果の一部が出版され、石塚博司編『会計情報の現代的役割』の第11章に収められている。 さらに、新規株式公開企業に関する研究成果をワーキングペーパー(北九州市立大学経済学部Working Paper Series No.2005-6創業社長マネジメントが新規株式公開のアンダープライシシグに及ぼす影響)として公表している。本研究では、構築したデータベースを利用して、企業のマネジメント特性、特に、創業社長の存在と取締役会の特性がアンダープライシングに及ぼす影響を統計的に分析した。本研究の主要な結果は次のとおりである。第一に、創業社長企業であるほど、アンダープライシングは大きい。第二に、新メンバーの加入は、創業社長とアンダープライシングの関係性をモデレートするということが見出された。こうした結果は、今後、IPOを目指す新興企業への示唆に富むものであろう。先行研究では、創業社長の能力不足を取締役会へ新メンバーを加入させることによって補填する可能性を提示している。本研究の結果は、そうした新メンバーの加入が、創業社長マネジメントに起因する公開価格の低下の程度を小さくすることにもつながることを示すものである。つまり、創業社長企業にとっそ、IPO準備期間に新メンバーを加入することは、IPO後の成長性に寄与するだけでなく、IPOによる資金調達額の減少幅を抑え、機会損失を減らすことにも寄与するのである。本研究は、2005年10月29日に日本管理会計学会の第9回リサーチセミナーにて報告を行い、そこでの指摘を踏まえ、現在学術雑誌への投稿に向けて論文の改訂作業をしている。
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