研究課題/領域番号 |
15730228
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 追手門学院大学 |
研究代表者 |
浅野 信博 追手門学院大学, 経営学部, 助教授 (10319600)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 株主優待制度 / 資本市場 / 会計処理 / 損金算入 / 配当 / 企業評価 / 上場廃止基準 / 資本コスト / 価値関連性 / 残余利益モデル / 交際費の損金不算入 / 会計手続き選択 / 配当政策 / IR活動 |
研究概要 |
本研究は、わが国の株主優待制度が資本市場にいかなる影響を及ぼしているかについて調査・検証を行ったものである。研究は大別して、1)アンケート調査によって企業が株主優待制度を選択するインセンティブを明らかにする、2)、企業が株主優待制度を採用した結果、資本市場にいかなる影響を与えるのかについて明らかにする、という2つのステップから構成される。 最初のステップであるアンケート調査については、平成15年11月末時点において株主優待制度採用企業に対する全企業845社に対してアンケート調査票を送付した。387社から回答があり、回収率は47.14%であった。アンケートの質問内容は多岐にわたり、これを整理して検討・分析した結果、当初の理論的予測とは異なる数多くの実務上の知見が明らかとなった。また、自社の株主優待制度を税務・会計処理を行う上でどのように扱って良いか困惑している企業も多く、経済モデルを構築する上で、「マクロ政策としての税務上の交際費等の処理」「コーポーレート・ガバナンス構造」が非常に重要な要因となっていることも明らかとなった。アンケート調査に関する他の研究者との討論の中で丸株主優待制度の位置づけについてモデル分析を行うためには、より詳細なアンケート調査を含めた精緻な分析が必要であることも判明した。 第二のステップである資本市場に対する影響については、アンケート調査の一部を利用して「株主優待制度の会計処理と価値関連性」という論題名で、日本会計研究学会第63回全国大会(中央大学)で発表を行い、多数の参加者から貴重な意見を賜つた。研究結果の一部を利用した論文を公表する一方で、アンケートに関するより詳細な解析論文および株主優待制度と株価、出来高ないしは資本コストに関する論文については、目下執筆・投稿中である。
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