研究課題/領域番号 |
15730268
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
秋葉 武 立命館大学, 産業社会学部, 助教授 (00340480)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 在宅福祉NPO / アドボカシー / パートナーシップ / 協働 / 介護保険制度 / 支援費制度 / ネットワーキング / 阪神大震災 / 商業化 / ローカル・ガバナンス / 社会的排除 / 住宅福祉NPO / サービスの複合化 / インターメディアリ / 組織間協働 / 生活協同組合 |
研究概要 |
本年度は前年度明らかになった福祉NPOの課題を引き続き希求することになった。つまり、これら組織の実施するサービスが単なる高齢者福祉サービス供給の多様化に留まらず、ネットワークを形成することでより広範な社会的な課題に対応していることが明らかになった。 つまり、高齢者福祉サービスを実施するNPOが、行政機関や一般市民に対する「アドボカシー」を行い始めているのである。本年度は具体的なアドボカシーの状況について、横浜市および兵庫県内のNPOについて調査を行った。NPOがアドボカシーを実施するには、社会的な課題を的確に把握すると共に、それを実現するキャパシティ(capacity)が不可欠である。なお、アドボカシーを実施するに当たっていくつかのスタイルがあることも本研究から明らかになった。 例えば、メディアを通して世論を形成し、行政機関に政策変更を要求する。現場の事業を実施し、成果をみせながら政策に取り入れていった。といったパターンである。同時に、緊急時の対応、例えば阪神大震災後の政策形成においては、緊急時の対応とその後の平常時においては様々な諸条件の変化することもわかった。 研究代表者が研究開始を実施する仮説の通り、こうした組織基盤は外部から安易に導入できるものではない。日本の一部のNPOは「成熟期」に入っているが、「萌芽期」にどのように組織が形成されたかは極めて重要となる。特に1980年代半ば以降、少なくないNPOは「ネットワーキング」という概念を機軸として、活動を展開してきた。研究代表者の調査した限りでは、現在でもこの概念は有効である。 そこで、研究代表者は3年間に渡るNPO研究の延長線上として、NPOの歴史研究に着手することにし、研究を開始した。ネットワーキングという概念を導入するに至るプロセスを今後明らかにするのが、残された課題といえる。
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