研究課題/領域番号 |
15730297
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
神藤 貴昭 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 助手 (00314261)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 大学授業 / フレーム / FD / 応答的変容 / 高等教育 / フィールドワーク / 大学教育学 / 大学教員 |
研究概要 |
平成16年度は昨年度の成果を受けて、以下のように展開した。(1)(2)(3)(4)は基礎的研究であり、それらに基づいて(5)(6)の応用的研究がなされた。 (1)内外の大学授業研究および授業観に関する研究について、さらに文献的検討をおこなった。 (2)昨年度収集した、一般的な一斉授業である京都大学公開実験授業「ライフサイクルと教育」のVTR、授業者へのインタビューの記録、手記などを詳細に分析することによって、授業者の授業観(「大学授業フレーム」)が現れている箇所の検討をおこなった。これに基づきミクロな場面における「大学授業フレーム」の授業過程への影響、「大学授業フレーム」の調整・変容の様相について理論化した。 (3)本センターにおける研究の蓄積に基づき、大学授業の「異化」を促し、大学教員自身が「大学授業フレーム」の「応答的変容」をおこなえるような場として、どのような環境が有効かということについて検討をおこない、理論化した。 (4)大学教員初任者に注目し、質問紙調査を実施し、「大学授業フレーム」の「応答的変容」の必要性が得られた。 (5)上記における議論に基づき、試験的に構築した大学教員間の学び合いのためのWebサイト「ひまわり」上における発言等の分析をおこない、「大学授業フレーム」の応答的変容の諸相を検討した。 (6)上記における議論に基づき、異なった文化を持った大学問の遠隔授業(京鳴バーチャル教育大学プロジェクト:KNV実践)を実施し、そこにおける教員間の学び合い(ML上、TV会議システムによる授業検討会などでなされる)や、教員の「大学授業フレーム」の「応答的変容」について、分析をおこなった。 (7)これらの議論を総括し、対話的FDに向けて、「大学授業フレーム」とその「応答的変容」という概念を中核とした、「大学授業」の異化支援システムを提案した。これらの成果は日本教育工学会などにおいて発表した。
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