研究課題/領域番号 |
15730309
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
堀井 俊章 山形大学, 保健管理センター, 助教授 (70306083)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 対人恐怖心性 / 対人恐怖 / 対人不安 / 社会恐怖 / 社会不安障害 / 青年期 / 恥 / おびえ |
研究概要 |
近年、対人恐怖の心理的特性は「恥」の心性から「おびえ」の心性に時代的推移が見られるといわれている。本研究は、「おびえ」の心性に基づく新しい対人恐怖心性尺度の作成を目的とした。平成15年度は尺度項目の収集を行い、因子分析の結果に基づき、5尺度25項目から成る「対人恐怖心性尺度」が構成された。 平成16年度は対人恐怖心性尺度の信頼性(内的整合性・安定性)と妥当性の検討を行い、標準化を図ることを目的とした。 調査1.尺度の信頼性 大学生310名(平均年齢20.1歳、SD1.51)のデータより、対人恐怖心性尺度のCronbachのα係数は、下位尺度では.78〜.87、尺度全体では.93であった。また、大学生140名(平均年齢19.4歳、SD1.16)のデータ(調査は二回実施し、二回目は4週間後)より、下位尺度の再検査信頼性係数は.78〜.85、尺度全体では.86であった。内的整合性と安定性という観点から対人恐怖心性尺度の高い信頼性が確認された。 調査2.尺度の妥当性 妥当性を検討する一環として、対人恐怖心性尺度とY-G性格検査等の性格検査との関係が分析された(対象は大学生310名(平均年齢20.1歳、SD1.51))。その結果、予想通り対人恐怖心性尺度は、情緒不安定性、社会不適応性、社会的内向性等との有意な関連性が認められた。 また、対人恐怖心性尺度は、それと類似する社会的不安および社会不安性障害を測定する尺度との関係が分析された(対象は大学生590名(平均年齢19.1歳、SD1.17))。その結果、予想通り有意な関連性が認められた。 以上の結果、対人恐怖心性尺度は心理尺度として一定水準以上の信頼性と妥当性を有すると考えられた。 なお、大学生6,834名(平均年齢20.3歳、SD2.06)のデータを用い、対人恐怖心性尺度のT得点化を図り、尺度としての有用性を高めた。
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