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情動と記憶の神経基盤に関する認知神経心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15730340
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 実験心理学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

梅田 聡  慶應義塾大学, 文学部, 助手 (90317272)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワード情動 / 記憶 / 皮膚電気反応 / SCR / 前頭葉
研究概要

情動と記憶の身体依存性について,本年度は皮膚電気反応測定装置(SCR)を用いた実験を行なった.情動や記憶をはじめとする認知処理を行なう際には,微細な身体活動の変化が起こり,これが脳と体の関係を調べる上で,重要な手がかりとなるが,これまでは組織立った研究が行なわれていなかった.SCRを用いた研究はこれまでにも行なわれてはいるが,特殊な状況を想定した研究が多く,一般的な情動と認知のメカニズムを知るために必ずしも有意義な研究ばかりではなかった.昨年度は,認知神経科学の研究領域で頻繁に用いられているギャンブリング課題を用いた実験を行ない,SCRの測定の信頼性および妥当性の高さを示す十分なデータを得た.そこで本年度は,情動を伴う問題解決課題を独自に考案し,その試行中の身体生理反応をSCRで測定した.その結果,被験者本人がある種の認知を意識することはできなくても,身体にはそれを示唆する反応が示されていることが明らかになった.しかもそれは大雑把なものではなく,社会的な報酬や罰に極めて敏感であることが示された.また,別の実験によって,その生起要因が,自らの考案した仮説に対する正誤に敏感に反応していることがわかり,報酬や罰に対して身体が反応することの意味を深く理解することができた.これらの結果は,情動や記憶が身体といかに密接に関わりながら実現されているかを示す結果である.2年間に及ぶ一連の研究の成果は,情動と記憶のメカニズム,より広くいえば,情動と高次認知機能の神経基盤および身体依存性のメカニズムを明らかにする上で重要な示唆を与えるものであると考えられる.

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 文献書誌 (3件)

  • [雑誌論文] Functional network in the prefrontal cortex during episodic memory retrieval2005

    • 著者名/発表者名
      Umeda, S. et al.
    • 雑誌名

      NeuroImage (in press)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 高齢者における展望的記憶の障害2004

    • 著者名/発表者名
      梅田 聡
    • 雑誌名

      老年精神医学 15

      ページ: 725-730

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 脳機能画像検査による高次脳機能障害の評価2004

    • 著者名/発表者名
      梅田 聡, 三村 將
    • 雑誌名

      総合リハビリテーション 32

      ページ: 635-638

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 梅田 聡, 加藤元一郎: "虚記憶と前頭前野の機能について"臨床精神医学. 32. 1515-1520 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 南雲祐美, 加藤元一郎, 梅田聡 他: "ミニデー課題を用いた展望記憶訓練:側頭葉性健忘例と前脳基底部健忘例の比較について"認知リハビリテーション2003. 123-130 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 梅田 聡: "し忘れの脳内メカニズム"北大路書房. 134 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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