研究課題/領域番号 |
15730377
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 筑波大学 (2005) 香川大学 (2003-2004) |
研究代表者 |
稲永 由紀 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 講師 (80315027)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 高等教育機関 / 地域 / 大学-地域連携・交流 / 社会連携 / 機能分担 |
研究概要 |
本研究の目的は、高等教育機関の地域的機能(地域に対して果たしている役割)という<結果>を生み出している(組織的な)大学の地域との関係構築<過程>について、実際に大学-地域連携・交流に携わる当事者の視点から明らかにすることにある。ここでの「地域」とは特に地理的・客観的な言葉で定義されるものではなく、関係者の交流範囲や認識に応じて、主に都道府県レベルを中心として、県内をいくつかに分けたレベルあるいはブロック(ex.中国地方など)を扱う。 最終年度となる今年度は、これまでの活動、つまり、(1)これまでの一連の研究成果の整理、(2)大学-地域連携に携わる組織の活動に関する資料・情報収集、(3)大学-地域連携に関わる当事者からの情報収集(インタビュー調査)のとりまとめ作業に従事した。(1)の一部については、最近になって大学-地域連携に関わる研究成果は出てきているものの、実際は当事者の経験と感想レベルにとどまっており、研究としてはまだ深化していないことを文献分析などから明らかにし、発表した。(2)については、特に研究者が担当者として在籍していた西日本の国立大学における大学-地域連携事例(特に大学に設置された地域連携推進組織活動事例)を中心に追加資料を収集しつつ現在とりまとめに入っている。そこでのケーススタディおよび補完調査などから、大学と地域との関係構築は「異文化理解」とも呼べる段階からの地道な交流が基礎となること、大学をめぐる各種政策との関係で大学組織側が関係構築を急速に進めようとするあまり、大学内外、さらに大学内部など、さまざまなアクター間で学術あるいは大学組織・機能をめぐる葛藤が生じていること、そのことが改めて大学の機能変容や学術に対する認識の深化を要求しつつあることなどが、分析の結果として明らかになりつつある。
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