配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
非固有アファイン球面とは,曲面から等積アファイン空間R^3へのはめ込みで,そのブラシュケ法ベクトル場(アファイン法ベクトル場)が,平行なもののことをいう.ブラシュケの等積アファイン微会幾何学においては,二次曲面のクラスについで,もっとも基本的な対象と思われる曲面のクラスであるが,豊富な例が存在することがわかっている.(ブラシュケ計量が正定値の場合の)非固有アファイン球面の表現公式が,近年,複数与えられている(Cortes,Martinezなど). 1.それらを調べることで,この設定でのガウス写像とでもよぶべきもの,曲面からアンビエント空間の余接束T^*R^3への写像,が重要な役割を果たしていることがわかった.余接束T^*R^3のどのような幾何構造を用いることがもっとも自然なのか,まだ明らかでないところがある. 2.ブラシュケ計量が正定値の非固有アファイン球面で,その中心写像が再び非固有アファイン球面になるための条件を表現公式を用いて記述し,その非自明な具体例を構成した.また,表現公式を用いて,非固有アファイン球面の中心写像の性質を調べた.いくつかの例に対して,チェビシェフ・ベクトル場など中心アファイン不変量の計算を行った. 3.正則統計構造(適合した複素構造をもつ統計構造)は,計量を保つ自然な1パラメーター族をもつことがわかった.非固有アファィン球面は,ブラシュケ計量を保つ自然な1パラメーター族をもち,上記の表現公式で明示的に構成できる.一方,非固有アファイン球面は正則統計構造を自然に誘導する.非固有アファイン球面から誘導されたとは限らない,一般の正則統計構造についても,同様な現象があることが確かめられた.
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