研究課題/領域番号 |
15740108
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
竹村 剛一 横浜市立大学, 国際総合科学部, 助手 (10326069)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 量子力学 / 量子可積分系 / ホインの方程式 / モノドロミー / 楕円関数 / ダルブー変換 / Hermite-Krichever仮説法 / 有限帯ポテンシャル / 超楕円積分 / Heunの方程式 / Lameの方程式 / Inozemtsev模型 / 準可解性 |
研究概要 |
ホイン(Heun)の方程式とは、リーマン球面上に確定特異点を4点もつフックス型の微分方程式の標準形であり、これを調べることはBC_1型Inozemtsev模型という量子力学の模型を調べることと等価であることが知られている。確定特異店が3点の場合は、数学や物理において基本的な対象であるガウスの超幾何微分方程式と対応している。 研究代表者は、ホインの方程式に対してHermite-Krichever仮説法という手法を発展させた。これにより、モノドロミーを楕円函数によって表示する方法が確立され、超楕円積分によるモノドロミーの表示式とあわせることで、超楕円積分と楕円積分を結ぶ公式を導き出す機構が解明され、いくつかの具体的な新しい公式を得ることができた。ここで述べたことは「研究発表」に記した論文にて発表したことである。 また、ダルブー変換というものやそれを拡張したものを通じて等モノドロミーなホインの方程式の対たちを組織的に導出することができた。さらに、ダルブー変換や拡張されたものを合成することによって、有限帯ポテンシャルに関連する奇数階の微分作用素の新しい構成法を与えることにも成功した。 ところで、ホインの方程式における従来のいくつかの結果を、さらに見かけの特異点を付加した微分方程式に対しても拡張することに成功した。これの応用として、パンルベ方程式の2パラメータ解を求める新しい方法を開発した。別の応用として、新たな有限帯ポテンシャルを発見することができた。
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