研究課題/領域番号 |
15740109
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
大域解析学
|
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
松永 秀章 大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (40332960)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 時間遅れ / 微分方程式 / 差分方程式 / 関数差分方程式 / 安定性 / 漸近安定性 / 特性方程式 / 特性根 / 相空間 / 相平面 / 不変多様体 |
研究概要 |
本研究では時間遅れをもつ方程式の解の漸近的性質に関する研究を行った。具体的な研究テーマは次の2つに分けられる: (1)有限遅れをもつ線形微分方程式および線形差分方程式の零解の漸近安定性 (2)無限遅れをもつ関数微分方程式および関数差分方程式の解の漸近挙動 本年度の研究成果は以下の通りである: (1)時間遅れをもつ2次元線形微分方程式および線形差分方程式の零解が漸近安定であるための必要十分条件を、係数行列の行列式、トレースと時間遅れのパラメータを用いてそれぞれ具体的に与えた。また、時間遅れをもつロトカ・ヴォルテラ型差分方程式の平衡点が局所的漸近安定であるための十分条件を数学的に証明した。 (2)無限遅れをもつ関数差分方程式の解の漸近挙動について考察し、常差分方程式のペロン型の定理に対応する結果を導くことができた。証明は、解作用素スペクトルにより相空間を分解し、相空間における同値なノルムに着目し、関数差分方程式の解の漸近挙動をある常差分方程式のそれに帰着させることで行った。さらに、得られた結果をヴォルテラ型差分方程式に適用し、解の漸近挙動に関する新しい結果を得た。なお、無限遅れをもつ関数微分方程式の解の漸近挙動についても同様な研究成果が得られるものと予想されるので、早急に取り組む予定である。
|