研究課題/領域番号 |
15740123
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
金田 英宏 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・赤外サブミリ波天文学研究系, 助手 (30301724)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 遠赤外線宇宙観測 / 半導体遠赤外線検出器 / Ge:Gaアレイ検出器 / 過渡応答特性 / 遠赤外線検出器 / 宇宙観測用検出器 / 半導体Ge:Ga / アレイ検出器 / 光過渡応答 / グリッチ過渡応答 |
研究概要 |
平成16年度は、昨年度末より進めていた、さまざまな遠赤外線環境でのシグナル光量の時間変化に対する、Ge:Gaアレイ検出器の過渡応答の測定を継続した。具体的には、パルス的な光変化、ステップ関数的な光変化、および、駆動光学系(平成15年度の本研究で設計・製作)を用いた連続的な光変化に対して、数種類の検出器温度・バイアスの条件で、検出器出力の時系列データを取得した。また、一定の光量のもと、検出器バイアスのステップ関数的な変化に対する過渡応答も測定した。 これらの実験データを整理し、成果をまとめたうえで、さらに物理的な解釈を進めるために、ロシアの半導体検出器の理論家B.Fouks氏らと議論を行い、アレイ検出器の電極近傍のポテンシャル障壁が過渡応答に及ぼす影響を調べた。そして、過渡応答補正に必要な物理パラメータである、電極障壁高さ、光感度とその電場依存性を、上記の実験データから導出した。また、B.Fouks氏の協力により、過渡応答特性の計算機シュミレーションを行うための、プログラムコードを作成した。以上の結果、衛星軌道上での遠赤外線検出器データに対し、過渡応答特性の具体的な補正アルゴリズムが確立した。 実験データの解析結果をまとめて、それらを光過渡応答補正に用いる方法について、英国で行われたSPIE国際会議(Optical Infrared and Millimeter Telescopes)などで発表した。また、昨年度までに行った、放射線に対する過渡応答の測定結果を投稿論文にまとめ、ヨーロッパの雑誌"Infrared Physics & Technology"に発表した。
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