研究課題/領域番号 |
15740206
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
阿曽 尚文 東京大学, 物性研究所, 助手 (40313118)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 強相関電子系 / ウラン化合物 / 磁性 / 超伝導 / 圧力 / UGe_2 / 中性子散乱 / 極低温 / UGe2 / 5f電子系 / 中性子錯乱 / 多重極限 |
研究概要 |
UGe_2は圧力下で超伝導と強磁性が共存する。圧力温度相図の中で、強磁性相に内包する形で所謂T_X(P_X)と呼ばれるもうひとつの特性温度が存在する。P_Xを中心とする圧力範囲で超伝導が生ずることから、T_Xの理解によって超伝導に関する知見を得られるものと考えられる。そこで、高圧力下と希釈冷凍機を組み合わせた極端条件下中性子散乱研究によって、UGe_2における超伝導の発現機構に関する知見を得ることを目的とする。本年度の具体的な研究実績は以下の通りである。 (1)UGe_2の強磁性ブラッグピークの精密な温度依存性は、ストーナーモデルによってうまく解析可能であることが分かった。ストーナーモデルによる解析によると、T_X(P_X)以下の領域では、有限のエネルギーをもつストーナーギャップをもつ完全強磁性体であり、重い準粒子バンドが完全に偏極した状態であるとの結論を得た。T_X(P_X)以上の領域では、二通りの解釈を試みている。T_X(P_X)以下のストーナーギャップが壊れてゼロになり重い準粒子バンドが常磁性を示す可能性と、より大きなストーナーギャップをもつ可能性である。これらの結果は各種学会にて発表後、2つの論文として出版された。 (2)超伝導の発現機構として、CDWとSDWが結合したモデルが提唱されており、T_X(P_X)以下の領域でCDWがたつとされている。このため、この超格子反射を捉えるため、初めて圧力下での放射光X線回折実験を行ったが、基本反射に対して1×10^<-4>の強度の精度で、特に新たな反射は見つからなかった。これらは、理論に一定の制限を与える結果であり、現在投稿中である。 (3)UGe_2に加えて、超伝導と反強磁性が共存するCeRhIn_5も中性子散乱研究を開始した。この圧力下中性子散乱研究が出来るように、2.5GPaまで加圧可能なNiCrAl-CuBeの二重圧力セルを開発した。 以上。
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