研究課題/領域番号 |
15740230
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
飯間 信 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (90312412)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 流体力学 / 渦運動 / 生物流体 |
研究概要 |
振動する弾性翼の後方に出来る渦パターンを調べた。一様流中に、流れに水平に置かれた翼が流れと垂直に振動するとき、翼から発生した渦は2重渦列をなす。振動振幅をパラメータとするとき、この値がある臨界値を超えると、渦列の向きは流れと平行な状態から、流れ方向と一定の有限角度を持つ方向へと変化する。これをwake deflectionと呼ぶ。ここではこの現象を用いて、翼を弾性体に変更したときの臨界点の変化を調べる事で、弾性が流体と物体の相互作用に及ぼす影響を明らかにしようと試みた。具体的な研究成果は以下のようになる。 第一に、この現象は前縁剥離渦が渦列に影響するため、従来の実験や直接数値計算では定量的計測が困難であったが、離散渦法を用いる事で剥離の発生する場所をコントロールし、剥離渦の位置を用いた新しい指標を用いることで対称性の崩れを定量的に表現することに成功した。 第二に、翼の材質を弾性体に変える事で対称性が破れる転移点が大きくずれる事を見いだした。この場合でも弾性による変形は大きくはなく、渦と相互作用する事で励起される剥離点の8の字運動が、転移点のずれをひきおこしていることを見いだした。 第三に、この系の対称性の破れを記述する適切な量としてマクロな渦の循環を提案し,剛体板と弾性板の両方で転移点が統一的に記述できる事を示した。この結果は、対称性の破れが渦の循環を通じて渦列全体の安定性と深く関わっている事を示していると考えられる。同時にこの量は局所的な剥離挙動と深く関わっており、材質による挙動の違いが転移点の差異を生み出している。つまり転移点のずれは、局所と全体の両方が関係する現象である事が分かった。
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