研究課題/領域番号 |
15740259
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理・化学物理
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
内田 就也 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10344649)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ミクロ相分離 / ランダム系 / パターン形成 / 非線形弾性論 / 相転移ダイナミクス / ベクトルスピン系 / 高分子ゲル / 生体高分子 / 蒸着薄膜 / 粘弾性効果 |
研究概要 |
1.ブロック共重合ポリマーを架橋して作られるゲルのミクロ相分離ドメイン構造を理解するため、架橋時における濃度場のゆらぎを空間的にランダムな外場として取り入れた連続場モデル(Ginzburg-Landau型モデル)を構成し、数値シミュレーションにより2次元ドメイン構造の統計的性質を調べた。共重合体の成分比が1:1の対称組成の場合、弱いランダム場に対しては不均一な層状構造が、強いランダム場に対しては双連結ドメイン構造が得られた。この結果は従来の実験結果および分子シミュレーションの結果と一致している。界面の短波長ゆらぎがピン止めされる結果、散乱関数のピークは高波数側に広がることが分かった。また非対称組成の場合に生じる柱状相では、サイズ多分散性のある液滴状ドメイン構造が得られた。 2.弾性膜の座屈によって生じる皺状パターンを理解するため、ほぼ平坦な膜の非線形弾性を記述するFoeppl-von-Karmanモデルに基づく数値シミュレーションおよび解析を行なった。数値シミュレーションにおいては散逸的な動力学モデルを用いて、急激な圧縮を受けたあとの変形パターンの時間発展を調べた。パターンの特徴的なサイズはべき乗則に従って成長し、べき指数は従来のスケーリング理論から予測されるものとよく一致することが分かった。解析においては、膜の水平方向への変位を断熱的に消去することにより、膜の勾配ベクトルを変数とする2次元ベクトルスピン系にマッピングした。膜のシアー変形が媒介するスピン間の長距離相互作用により、皺の方向に異方的相関が生じることを示した。
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