研究課題/領域番号 |
15740317
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
中塚 晃彦 山口大学, 工学部, 助教授 (80294651)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ペロブスカイト / 高圧実験 / 下部マントル / 単結晶 / X線構造解析 / perovskite / 水素 / 単結晶X線構造解析 |
研究概要 |
本研究課題は、"水"を含むAl含有Mg-perovskiteの安定性と電気伝導機構を構造科学的な観点から解明し、Al含有Mg-perovskite中の"水"が下部マントルにおける電気伝導・ダイナミックスに果たす役割を明らかにすることを目的とする。平成15年度および16年度において、H_2Oの飽和条件下における下部マントルの安定相を調べるために、MgO-SiO_2-Al_2O_3-H_2O系の高圧実験を行い、EPMAおよびマイクロフォーカスX線回折装置による生成物の相同定を行った。その結果、27GPaの圧力の下,少なくとも1400℃以上の温度では、perovskite相は生成せず、生成物の多くはphase Dであることが分かった。Al成分が含まれていないMgO-SiO_2-H_2O系の場合、phase Dは1200℃程度以上で分解してしまうが、今回の結果は、Al成分が含まれるとその構造安定性が増大することを示している。 そこで、その構造安定性が増大する原因を結晶化学的見地から解明するために、高圧合成実験で得られた単結晶を用いてX線結晶構造解析を行った。その結果、電荷がより小さく、イオンサイズがより大きなAI^<3+>がSi^<4+>と置換することにより、互いに稜共有した八面体サイト間の静電的斥力が減少すると考えられる。この効果により、phase Dの構造安定性が増大すると解釈できる。
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