研究課題/領域番号 |
15740333
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ科学
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
永岡 賢一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (20353443)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 方向性プローブ / プラズマ流 / 周辺輸送障壁 / プラズマ閉じ込め / プラズマ流速測定 / 自発的構造形成 / CHS |
研究概要 |
核融合を目指したプラズマ閉じ込めの研究において、閉じ込め改善に対するプラズマの流れやプラズマの粘性の重要性は広く認識され、それに関連する研究が精力的に行われている。この方向性プローブ法を用いて、閉じた磁場構造のなかでプラズマが自発的に形成する流れ場を3次元速度場として実験的に測定し、プラズマの巨視的な振る舞いの理解を深めることが本研究の目的である。 初めに2次元プローブ駆動機構と方向性プローブを製作した。2次元駆動機構は、CHS横長断面内で大半径方向とZ軸方向にプローブを駆動し、任意の点でプローブ計測が可能である。次に方向性プローブは、プラズマからの熱流入により温度上昇が顕著であり、水冷機能を持たせたものとした。このため、プローブが大型化し、局所的なプラズマ流速測定の精度が不十分となった。このため、方向性プローブ法によるプラズマ流速測定ではなくて、揺動計測によるプラズマ流速測定法を試みることとした。揺動計測法では、局所的に密度とポテンシャルの揺動を同時計測する必要があるが、プローブチップ間が20mm程度あり、プラズマ流速の評価において精度が問題となった。このような点からプラズマの粘性に関する議論ができるような実験結果は得られなかった。 しかし、これらの実験を通して、CHS周辺輸送障壁(ETB)形成時の周辺プラズマの振る舞いに関するデータが蓄積され、遷移の過程でプラズマの巨視的な構造の変化や遷移の直前からフローティング電位の顕著な変化が観測され、プラズマのポロイダル流速が局所的に変化している可能性が示された。また、統計解析により遷移前のLモード時は、バースト的なプラズマ損失が顕著であるが、遷移後はバースト的な損失が観測されなくなることを発見した。 これらの実験結果は、国内学会や国際会議において報告を行った。
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