研究課題/領域番号 |
15750016
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
|
研究機関 | 分子科学研究所 (2004-2005) 岡崎国立共同研究機構 (2003) |
研究代表者 |
三浦 伸一 分子科学研究所, 計算分子科学研究系, 助手 (10282865)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 超流動ヘリウム / 経路積分法 / 量子液滴 / 量子シミュレーション / 経路積分モンテカルロ / 経路積分分子動力学 / マイクロクラスター / 硫化カルボニル / 量子回転 / 超流動 / 液体ヘリウム / ボーズ凝縮 / 量子モンテカルロ法 |
研究概要 |
本年度は前年度までに開発した剛体分子を含む量子クラスター用の経路積分シミュレーション法を用いて、硫化カルボニル分子をドープしたヘリウムクラスターのシミュレーションを行った。前年度には比較的大きなヘリウムクラスターの計算を行って、ナノ液滴で観測されている実験に対応する自由回転子様の回転運動を再現し、計算より評価した分光学的な定数は実験と良い一致を示した。このことをふまえ、本年度はヘリウムクラスターのサイズを変えてシミュレーションを行うことにより、媒体の超流動性に由来する"自由回転をする溶媒和分子"の状態が実現される最小のクラスターサイズを決定した。さらに超流動密度のサイズ依存性についても詳しく調べた。計算より、ヘリウム原子数個からなる分子との複合体として振る舞っているサイズから、分子の量子的な溶媒和状態にあるサイズに遷移していく様子が見て取れた。これは分光学的な定数をヘリウム原子数の関数としてみたときに、極小をもつことに対応する。また分子の第一溶媒和殻がヘリウムにより満たされるとさらに大きなクラスターで見られる運動に収束していくことがわかった。数にしてヘリウム原子20個程度である。またこのサイズでのヘリウム原子は殆どすべて超流動状態にあることがわかった。
|