研究課題/領域番号 |
15750117
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
鈴木 正浩 信州大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30334915)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 低分子ゲル化剤 / ハイドロゲル / オルガノゲル / 超分子科学 / ナノ繊維 / ハイドロゲル化剤 / 有機ゲル化剤 / 有機ゲル / 超分子化学 |
研究概要 |
本研究では、L-アミノ酸を基盤とした自己集合によって形成されるナノ繊維構造体の形成と溶媒のゲル化について検討を行った。まず、L-リシンを基盤としたゲル化剤では、水に不溶なL-リシンのカルボン酸型化合物と水に可溶なL-リシンの金属塩化合物を混合して調整した新規化合物が合成した。両化合物はそれぞれ単独ではハイドロゲルを形成できないが、混合物では水をゲル化できることがわかった。また、水だけでなく油や有機溶媒もゲル化でき、両親媒性ゲル化剤として非常に有効であることがわかった。これらの化合物は市販の安価なL-リシン誘導体を出発物質として1段階あるいは2段階の合成プロセスを経て高収率で得ることができる。さらに、両親媒性ゲル化剤であるため、水-油(有機溶媒)混合溶媒のゲル化も可能であり、利用価値が高い。 次に、L-バリン、L-イソロイシン、L-アラニンを基盤としたゲル化剤の開発について検討を行った。本研究では主に、正電荷を持つ新規化合物を合成し、有機溶媒、油、水溶液に対するゲル化テストを行った。その結果、これらの化合物が優れたハイドロゲル化剤として機能することを見出した。特に、L-バリンやL-イソロイシン誘導体は0.2wt%で水をゲル化できるsupergelatorとして機能した。さらに、これらのゲル化剤は、純水だけでなく生理食塩水、無機塩(NaCl、KCI、MgCl_2、CaCl_2)や酸(塩酸、硫酸、リン酸、酢酸)を含む水溶液もゲル化できることがわかった。各種機器分析測定により、ゲル化剤分子がゲル中でナノメーターサイズの繊維状会合体へ自己集合し、それらが絡まりあった3次元網目構造を形成していることがわかった。
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