研究課題/領域番号 |
15750166
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山本 勝俊 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (60343042)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 液相還元法 / メソポーラス物質 / 金属ナノ粒子 / 金属ニッケル / 界面活性剤 / 層状化合物 / XRD |
研究概要 |
本研究は、新しく開発された金属析出法である「液相還元法」と、界面活性剤ミセルを型剤として利用するメソポーラス物質合成手法を組み合わせ、金属によって構成されるメソポーラス物質を合成することを目的とする。ターゲットとする金属は、液相還元法によって容易に得ることができ、これまでの知見の蓄積が多いニッケルに絞った。これまでの研究により以下のような成果を得た。 1.用いるニッケル源、還元剤、界面活性剤について検討を行ったところ、ニッケル源としてニッケルアセチルアセトナートを、還元剤として水素化ホウ素ナトリウムを用い、型剤となる界面活性剤としてトリブロックコポリマーを選択することにより、メソ規則性を持つ金属ニッケルが得られることがわかった。これは、トリブロックコポリマーがカチオン性を持つ金属プリカーサーと相互作用を持ちやすく、より金属-ミセル間の構造を保ちながら液相での還元を進行させられるためであると考えられる。しかし、この構造体からエタノール抽出により型剤を取り除いたところ、そのメソ規則性は消失してしまった。今後はより安定性の高い骨格構造の形成についての検討、及び型剤除去技術の探索が必要であると思われる。 2.上記1で用いられた技術を応用し、メソポーラスシリカSBA-15のメソ細孔中に金属ニッケルナノ粒子を導入しながら担持する手法を開発した。1で得られた知見をもとに1と同じニッケル源、還元剤を用いたところ、2-プロパノール溶媒中で還元反応を行うことにより、金属ニッケルナノ粒子を細孔内に効率的に導入でき、通常の水素による還元では得られない金属ニッケルナノ粒子-メソポーラスシリカ複合体を合成することに成功した。また、ニッケル源、及び溶媒が、得られるニッケル粒子のサイズ、及び細孔内導入率に大きな影響を与えることを見いだした。
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