研究課題/領域番号 |
15750180
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子・繊維材料
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
青木 裕之 京都大学, 工学研究科, 助手 (90343235)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 近接場光学 / 深紫外光 / 走査プローブ顕微鏡 / 顕微分光 / 生体材料 / 細胞 / 高分子薄膜 / 高分子微粒子 |
研究概要 |
昨年度の研究成果により、深紫外近接場顕微鏡の要素技術を確立し、波長200-300nmの深紫外波長領域を用いた蛍光近接場光学顕微鏡測定を実現することができた。本年度では、システムの拡張を行うことで、材料のより多彩な情報を計測可能にした。具体的な研究の内容および成果は以下の通りである。 (1)液中におけるin situ計測。液中環境下での構造・物性は材料表面の濡れ性や潤滑性に大きな影響を及ぼす。そこで、液中における高分子材料の構造を高解像度でその場観察を目指して開発を行った。近接場の照明機構として、従来の光てこに替えて、圧電素子を利用したフィードバック機構を導入することで、液中で膨潤したソフトな試料に対しても安定して近接場照明を行うことが可能となった。これにより水中の高分子フィルムの膨潤挙動の解析や、生体細胞の高分解能観察を行うことに成功した。 (2)深紫外分光計測。これまでの深紫外光イメージングでは、信号光として、検出対象とする特定の化学種に特有の波長範囲の蛍光をフィルターで分別することで行ってきた。しかしこの手法では、観察対象に含まれる化学種が未知の場合には、それが何であるかを知ることは困難である。そのため、本年度では信号光を分光計測器に導く光学系を新たに設けた。これにより近接場顕微鏡の高分解能(〜100nm)で蛍光スペクトルを取得することができ、深紫外励起光源を用いることによってほぼすべての芳香族化合物の同定が可能となった。 以上のように、本課題により、高分子材料を前処理なく高分解能で直接観察可能な、深紫外近接場光学顕微鏡を開発することができた。
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