研究課題/領域番号 |
15760027
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
関川 太郎 東京大学, 物性研究所, 助手 (90282607)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | アト秒パルス / 高次高調波 / 非線形光学 / 無分散波長選択器 / 自己相関法 / 無分散波長選択 / FROG / パルス幅計測 |
研究概要 |
本年度は、開発した無分散波長選択器を用いてアト秒パルスの計測を行うことを目指した。まず、チタンサファイアレーザーの第二高調波を広帯域波長変換法により発生し、8.3fsパルスを発生した。このパルスを使って9次高調波を発生した。アルミニウムフィルターと無分散波長選択器をつかい、9次高調波のみ取り出しヘリウムガスに集光し極端紫外領域の非線形光学効果である2光子超閾イオン化を観測した。この非線形光学過程を用いて自己相関法により高次高調波パルスのパルス幅測定を世界で初めて行い、950アト秒のパルスが発生していることを確認した。その意義は2つある。一つは、これまで発生が報告されていたアト秒パルスは、パルスエネルギーが小さいため非線形効果を観測するには不十分であった。我々のアト秒パルス発生法により初めて可能となった。二つめには、パルス幅の計測法として、極端紫外パルスに対して初めて自己相関法を適用したことである。これまで、自己相関法により,測定され光パルスとしては、世界最短波長である。その成果はNature誌に掲載され、一般の新聞でも広く報道され、一般人の関心も極めて高かった。本研究課題により開発した、無分散波長選択器がきわめて有効であることが証明された。今後の、高次高調波の応用への大きな第一歩を踏みだした。
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