研究課題/領域番号 |
15760032
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 埼玉大学 (2004) 武蔵工業大学 (2003) |
研究代表者 |
吉川 宣一 埼玉大学, 工学部, 助教授 (00282335)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 三次元物体認識 / フーリエ変換形状計測法 / 光学的相関法 / 光情報処理 / 三次元認識 / 三次元計測 / 三次元相関演算 |
研究概要 |
個人認証のための新たな手法として、顔の三次元情報を用いた光学的三次元相関法による個人認証技術を提案した。三次元情報は光計測法の一種であるフーリエ変換形状計測法により取得し、奥行き情報を複素数の位相項にコード化する三次元情報の表記形式を提案した。この情報を用いた二次元相関演算は実効的な三次元相関演算に相当する。この相関出力を用いて対象人物の認証を行うことができる。 本研究では実効的な三次元相関演算を4f相関光学系により実行する光学的三次元相関システムを検討した。入力面に置かれた変形格子像から回折された一次回折光とフィルタ面におかれた顔の三次元情報を表す高さ変換複素振幅を用いて光相関演算により認識処理を行う。レーザー、液晶ディスプレイ、CCDカメラを用いて光学的三次元相関システムを構築し、光学的三次元相関法の実験を行った。実験ではディスプレイの解像度の制限と一次回折光が微弱であったため明確な相関信号を得ることができなかったが、システム構築に関する設計条件や顔の変位量を計測するために最適な格子ピッチ、撮影条件に関する情報を明らかにした。 光学的三次元相関法の原理となる実効的三次元相関演算に関する解析を行った。実効的三次元相関演算には三次元的な位置不変特性があることを示し、相関出力の位相項を用いて物体の空間的な位置を求めることができることを明らかにした。実験により物体の位置に関係なく同一物体を認識することができることを確認し、高精度で奥行き方向の位置を求めることができた。物体の回転に対する認識を実現するため回転する物体のそれぞれの三次元情報に異なる空間周波数を割り当てて多重化するホログラフィック多重化法を提案した。実験により提案手法の有効性を確認した。これらの手法を用いることにより顔の位置・方向に依存しない柔軟な個人認証システムが可能になる。
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