研究課題/領域番号 |
15760122
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 横浜国立大学 (2004) 東北大学 (2003) |
研究代表者 |
酒井 清吾 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 講師 (70323110)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ふく射 / 対流 / 複合伝熱 / 散乱媒体 / ガスモデル / 非等方散乱 / ミスト |
研究概要 |
火災旋風は、火災現場に旋回流の流れ場が発生することで生じる複雑な熱流動場で、通常の火災よりも甚大な被害をもたらす。また、熱遮断は、工業的災害や火災、素材加工用の火炉の設計、更にはロケットの再突入などを考える上で重要である。火災が発生した場合、周囲の構造物が非常に強いふく射に曝されるため、熱遮断に効果のあるもので表面を覆う。さまざまな熱遮断に関する方法の中でも、水の噴霧は火災などから物を守るためによく行われている。したがって、火災旋風や火災の消火に対して、分光学的特性を考慮に入れたふく射伝熱と流動場を統一的に取り扱う解析を行うことは、火災の広がりを抑え、熱遮断を効率的に行う上で非常に有効である。 昨年度の2次元ふく射・対流複合伝熱の数値解析を発展させ、本年度は、火災旋風及び火災消火時の熱遮断に対して、(1)火災旋風の誘因となる旋回流の数値解析、(2)分散媒体及びふく射性ガスの波長依存性を考慮したふく射伝熱解析の高速化、(3)ふく射計算と流動計算の計算格子の統一的な取り扱い、および(4)実際の火災時を模擬したふく射・対流複合伝熱の数値解析を3次元で行った。その結果、市販の数値解析コードを用いて、旋回流の数値解析を行うことができた。次に、水滴または煤を模擬した炭素粒子を分散媒体として考え、ふく射性ガスの波長依存性を考慮したふく射伝熱解析が可能となり、ふく射計算と流動計算の計算格子を統一的に取り扱って、複合伝熱解析を行うことができた。特に、水滴粒子による散乱が自然対流を抑制することが明らかとなり、開発した解析手法を火炉内の熱流動解析に適用することができた。 以上より、目的とした、火災旋風や火災、燃焼炉内の熱流動などの現象を模擬できる数値解析手法の開発が達成され、十分な研究成果が得られた。
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