研究課題/領域番号 |
15760127
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
寶積 勉 (宝積 勉) 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30293038)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 凝固 / 水 / 過冷却 / 氷 / 電場 / 電極 |
研究概要 |
水への動的な外乱の付与は、過冷却水の凝固に最も効果的な方法の一つである。本研究では、微弱な電場を付与することによって、過冷却水を凝固させ、その効果・メカニズムについて検討することを目的としている。平成15年度の結果から、炭素に銅メッキを施した電極では、銅が腐食した場合でも、再度メッキを施せば繰り返しの使用が可能であることが分かった.一方、銅デンドライトの形成によって、過冷却解消効果の低下が生じていることが分かった.このデンドライト形成は、加工したメッキ表面の性状に左右されることから、本年度は、炭素への金属メッキを止め、表面が鏡面加工された金属のみを電極に使用して実験を行うこととした.金属にはアルミニウムを使用した.アルミニウムは昨年度使用した銅よりも腐食しにくいことから、繰り返しの使用にも耐えられると考えられる.実験は、試料容器内に設置した過冷却水に電場を付与し、凝固に与える影響を観察・分析した。装置は温度制御・測定系、氷核発生箇所の観察系および電場付与系の3つに区分される。温度制御・測定系では、試料の温度を高精度に制御・測定する。氷核発生箇所の観察系では、凝固の瞬間映像をビデオカメラで記録する。電場付与系では、過冷却水に挿入した電極によって、電場を付与する。実験結果を分析した結果、電場付与によって極めて解消効果を高めることが可能であり、電極は繰り返し使用にも耐えうることを確認した.測定した電流値も銅電極と同様に微弱であり、安全に過冷却水を凝固できることを確認した.撮影した画像を分析した結果、解消個所の多くは陽極であることが分かった.この凝固の要因として、陽極で電気分解したアルミニウムイオンと水分子が水和し、氷結晶構造に類似した構造をとることが考えられる.
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