研究課題/領域番号 |
15760158
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械力学・制御
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
渡辺 亨 日本大学, 理工学部, 講師 (80265933)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 超音波搬送 / 非接触搬送 / アクティブ制御 / 音響放射圧 / メカトロニクス / 超音波 / 運動と振動の制御 / アクチュエータ |
研究概要 |
超音波振動子の振動面に平行にごく短いギャップ間隔で平面を配置すると、振動面と平面の間に音響放射圧による反発力が生じる。この力を非接触アクチュエータとして用いることは既に提案されており、非接触搬送や非接触ベアリングなどの研究が行われている。報告者は超音波振動子に振動を励起させる駆動電圧を直接制御することで音響放射圧を直接制御することを提案し、それが有効であることを実証している。 この技術を使うことにより、従来超音波放射面に対し平行方向のみに制御可能であった音響放射圧が、面に垂直な方向に、かつギャップ間隔とは独立に制御することが可能となった。そこで、このアクチュエータを水平方向に並べて上に被搬送物体を置き、搬送方向にあるアクチュエータの出力を下げてわずかに被搬送物体を傾斜させてやれば、被搬送物体は傾斜した方向へ移動を始めると予想される。これにより非接触搬送が可能となる。 このアイディアに基づき、非接触浮上式アクティブ搬送装置の可能性についての検証実験を行い、非接触搬送が原理的に可能である事を確認した。しかしその際、音響放射圧制御システム自体の安定性・精度が低く、音響放射圧勾配を正確に与える事が極めて困難であること、また音圧の距離依存性が予想以上に大きな非線形として作用する事も同時に明らかとなった。これにより、音圧制御システム自体の改良・動力学的特性の詳細な検討が必要であることを確認した。 その結果を受け、音圧制御システムの改良を行っている。音圧制御には,力率調整つまみをサーボモータで電気機械的に制御する手法を用いているが、つまみ部の摩擦の影響による誤差が大きい事が判明しているので、つまみ部に新たに角変位センサを組み込み、その状態を観測量に含めてフィードバック制御を行うことで摩擦の影響を抑止することを目指した。現在ひきつづき制御器の設計・調整により性能向上を目指して実験を進めている。
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