研究課題/領域番号 |
15760222
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
矢野 裕司 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助手 (40335485)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | シリコンカーバイド / MOS / MOSFET / 界面準位密度 / チャネル移動度 / (11-20)面 / CVD酸化膜 / NOアニール / MOS構造 / 界面準位 / 界面遷移層 |
研究概要 |
本研究では、系統的なSiCのMOS構造電子物性の解明と、高品質なSiCのMOS界面の形成を目指している。平成16年度は(0001)面上への高品質MOS界面の形成と、(11-20)面および(1-100)面上に形成したMOSFET特性を評価した。 n型4H-SiC(0001)面上にCVD酸化膜とドライ酸化膜を有するMOSキャパシタを作製した。C-V特性より界面準位密度を求めたところ、CVD酸化膜の方が界面準位密度は半分以下と少なかった。また、1250度、60分のNOアニールを施したところ、それぞれ界面準位密度は1桁以上低減され、特にCVD酸化膜では1x10^<11>cm^<-2>eV^<-1>と高品質な界面が形成できた。SIMSにより界面の窒素分布を調べたところ、NOアニールしたCVD酸化膜界面からは1.2x10^<21>cm^<-3>と、より多くの窒素が界面に導入されていることが判明した。NOアニールしたドライ酸化膜界面では、導入窒素原子はCVD酸化膜の約半分であった。これらより、界面により多くの窒素を窒化反応によって導入することで、より高品質な界面が形成できることが分かった。 (000-1)基板にトレンチを形成することで(11-20)面と(1-100)面を露出させ、これらの面に対してMOSFETを形成し、チャネル移動度などの界面特性を評価した。ゲート酸化膜はCVD酸化膜・NOアニールで形成した。(11-20)面に形成したMOSFETは最もチャネル移動度が大きく、約30cm^<-2>ev^<-1>が得られた。(1-100)面のチャネル移動度は、その1/3程度の値であった。また、ウェット酸化・再酸化アニールでゲート酸化膜を形成したところ、チャネル移動度は10cm^<-2>eV^<-1>程度であり、(11-20)面に対しては、CVD酸化膜・NOアニールによるゲート酸化膜形成が有効性である。
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