研究概要 |
本年度は,前年度に開発した計測装置を改良して,接触型ではなく非接触型の計測装置を開発した.さらに磁場の励磁部と非接触インピーダンス計測部を一体化した計測装置を開発した.そして,その計測装置を用いた試験法の確立と測定精度などの検証を実験によって行った. 1.強磁性体試験片を用いた応力計測実験 前年度に製作した試験片と本年度新たに開発した非接触型の計測装置を用いて,SM490AとNiの応力計測実験を行った.その結果,非接触に応力を計測することが可能であることが検証できた.また,弾性変形と塑性変形の区別だけでなく,負荷-除荷(塑性変形後)についても判別できることが分かった. 2.円孔付き試験片を用いた応力分布計測実験 円孔付き試験片ではなく,厚さを変化させた応力分布計測用試験片と楕円孔付き試験片を新たに作製した.これは,応力分布形状をより分かりやすくするためである.その結果,本計測装置は,応力分布だけでなく厚さ分布も計測可能で,背面欠陥の計測にも適用できる可能性が示された.そして,測定分解能がプローブの移動距離で決まることがわかった. 3.N波膜付き常磁性体試験片を用いた応力計測実験 4.量磁交流インピーダンス波CT法の検討 本年度中に上記の2項目については,検討することはできなかった。しかし,試験片等は既に製作されている。
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