配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
本研究は,航空機SARに代表されるメートルオーダの高分解能な映像レーダーシステムを用い,森林等の分布ターゲットの撮像する場合において,得られる画像(受信レベル)の空間的な揺らぎ,すなわち非ガウシアン性としてのテクスチャから,対象についての情報を抽出する手法に関するものであり,特に次に述べる3つのことがらを明らかにすることを目的としている.以下に,各項の本年度の進捗を列挙する. A.テクスチャの空間的相関 ・グローバルには一様とみなせる森林内において,パッチ状の粗領域の存在が,K分布オーダパラメータνを変化(低下)させるメカニズムを解明. ・木々が鉛直方向に等方的でない場合に(風害の影響で傾木しているなど),νの値が電波の入射方向に依存して変化する状況を検証. ・一般的な画像解析で用いられる種々のテクスチャ特徴量(同時生起行列から得られる諸量など)とνの関係を解析. B.テクスチャと偏波の関係 ・従来のpolarimetric signatureのアナロジーとして,polarimetric K-order signatureを提案(テクスチャの偏波依存性の可視化). ・上記を発展させた,polarimetric texture contrast enhancement法を試行し,テクスチャによる森林分類の前処理としての有効性を確認. C.テクスチャと偏波の関係 ・テクスチャ保存型のスペックル低減手法に関し,gamma-gamma-MAPフィルタによるK分布オーダパラメータの保存性能を精査し,処理に用いる窓サイズを適応的に変化させる改善案を提案. なお,以上の成果を得るため,解析対象の森林について,密度測定,樹木の傾き角度(レーザ)及び方向(デジタル方位計)の測定,GPSによる位置計測,などの事後フィールド調査を実施した.
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