研究課題/領域番号 |
15760352
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造工学・地震工学・維持管理工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
崎野 良比呂 大阪大学, 接合科学研究所, 助手 (80273712)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | レーザーピーニング / 疲労 / き裂進展 / 補修 / 残留応力 |
研究概要 |
鋼橋に発生した疲労き裂の発生および進展を防止するための方法として、レーザーピーニングに注目し、橋梁等土木構造物への適用性を実験により明らかにすることが本研究の目的である。レーザーピーニングが疲労き裂の発生防止・進展防止に適用できれば、新設・既設を問わず鋼橋の長寿命化が可能になると考える。また、レーザーは光ファイバーで運搬できるため、現場にも適用可能であると考える。 本年度の研究実績概要は以下の通りである。 1板厚の影響 板厚12mmと6mmの試験片に疲労き裂を入れ、表裏の両側からレーザーピーニングを施した後に疲労試験を行い、き裂の進展防止効果を比較した。その結果、板厚12mmの試験片に比べ6mmの試験片の方がき裂進展防止効果が高いことがわかった。レーザーピーニングは表面から2〜3mm範囲の引張り残留応力を圧縮に変えているためであると考えられる。 2固定荷重の影響 昨年度考案した固定荷重負荷試験片(予歪みを付加して高力ボルトと固着ジグで締め上げた試験片)を用いて、固定荷重が良い影響を与えるか否かの実験を行った。その結果、今回の付加した予歪みではき裂進展防止効果に差異は大きくなかった。 3溶接部からのき裂発生防止効果 平板にリブを隅肉溶接した試験片を作成し、疲労試験を行い、レーザーピーニングの有無による疲労寿命の比較を行った。この結果、レーザーピーニングの疲労き裂発生防止および長寿命化への効果が確かめられた。レーザーピーニングは板表面の溶接止端からき裂が発生するタイプの疲労き裂には有効であると考えられる。 これらの実験により、レーザーピーニングを鋼橋の疲労き裂発生防止・進展防止に適用するための基礎的資料がえられた。
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